----- ページ48
萩「奇遇だなぁ、永榮！」
松「……ﾁｯ」
安「あぁ、やっぱりお知り合いだったんですね」
窓際の席に陣平と萩原がいた。
この二人に気付かなかったなんて私は相当やられていたらしい。というか陣平の機嫌がすこぶる悪い気がするんだが。
萩「ていうか永榮ハムサンド食った？
これがめちゃくちゃ美味いんだわ」
貴「さりげなく隣に座るな」
萩原が片手にハムサンドを乗せた皿を持って、私の隣に座る。それに続いて陣平もコーヒー片手に私の隣に座った。
つまり簡潔に説明すると、陣平と萩原に挟まれた。
萩「ほれほれ、食ってみ？
安室くん特製ハムサンド」
貴「…じゃあ、一つちょうだい」
萩「そうこなくちゃな！」
ハムサンド一切れを私の手のひらにのせ、ワクワクといった様子で私の反応を待ち望んでいる萩原。
降谷は料理上手だし、美味しいのは分かっている。パクリと食べると、コンビニで売っているようなハムサンドとは別格に違う事が一口で分かった。
貴「ｸｯ……凄く、美味しいッ……です…！」
萩「だよなー！」
安「何でそんな悔しそうに言うんですか」
完璧すぎて悔しいとは絶対に言ってやるもんか。
悔しさで震えている私。すると陣平が私の手首を掴み、私が持っていた私の食べかけのハムサンドをそのまま自分の口に運んだ。
小さかったそれを陣平は一口で食べ切り、終いには私の指をペロリと舐めた。
貴「………」
松「うめぇ」
全てがスローモーションに見えた。
萩原はヒュー♪と口笛を鳴らしているし、安室さん、いや、降谷は軽く額に青筋を浮かべていた。
「そういう事は他所でやれ」「公共の場だぞ」「他人の目を気にしないのか」「考えて行動をしろ」
…言われなくても分かる。というか目で分かる。降谷が今心の中でこんな感じのお小言を私達に言っている事を。
安「……仲がよろしいんですね？」
松「安室クンも混ざるか？」
安「遠慮しておきます」
萩「安室くんも混ざろうぜー？
俺のハムサンドやるから」
安「僕はそんな物で釣られませんよ」
萩「そんな物って…
このハムサンドうめーんだぞ！」
安「それはどうもありがとうございます」
松「安室クン一本」
萩「してやられたァ！」
私を囲みながらそんな会話が繰り広げられた。
生姜効果なのかは分からないが、温かい。
貴「(久しぶりだなぁ、この感じ……)」
まるでこの空間だけ、あの頃に戻った気分だ。
-----→←More effective than medicine
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1166人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小雪(プロフ) - 夏樹さん» 初めまして！BBちゃん可愛いですよねー！ムーンキャンサー欲しいですけど巌窟王ほしい…！来年復刻くるのを願いましょう…！（笑）続編作りましたのでそちらも見ていただければ嬉しいです！！ (2018年8月24日 13時) (
レス) id: 46ba2c9208 (このIDを非表示/違反報告)
夏樹(プロフ) - 初めてまして。私はBB推しなのですがメイヴ様2枚だけでしたよ。更新楽しみにしております。 (2018年8月24日 13時) (レス) id: 38b3a28175 (このIDを非表示/違反報告)
小雪(プロフ) - りんごさん» 例のエンディングの安室さんの寂しげな背中を見て「ポアロで安室さんを幸せにしたい！！！」という謎の使命感にかられて書きました（笑）ほっこりしていただけて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2018年8月23日 16時) (レス) id: 46ba2c9208 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 仲が良いですね〜 見ててほっこりします笑 更新頑張ってください！ (2018年8月23日 10時) (レス) id: 0d67710dc7 (このIDを非表示/違反報告)
小雪(プロフ) - 純白さん» リクエストありがとうございます。そうなんですよねー…イチャイチャシーン私も書きたいです……次の本編が一段落して緋色シリーズが始まる前辺りに少し番外編でイチャイチャさせようかと思ってます！（笑）更新頑張らせていただきます！！ (2018年8月21日 11時) (レス) id: 46ba2c9208 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小雪 | 作成日時：2018年7月18日 13時
