41話│Which is it? ページ19
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さっきから顔も体も心も火にかけたように熱い。こんな姿を親に見せられるわけもなく、夜風に当たって冷まそうと思っていたが熱は冷めず。諦めて家に入り、ちょっと気持ち悪いからご飯は後で食べる、と顔を合わせずに伝え自室へ向かった。
ボヤボヤとした感覚の中、するべきことを済ませさっさと床に就く。意識すればするほど自分がおかしくなるとわかっているのなら寝てしまえば良い、ということで色々と展開が進んだ今日を無理矢理に終わらせた。
起きて一番に考えるのは昨日の事は全部夢だったんじゃないのか、だった。彼の腕の感覚も、匂いも、心拍も全部が私の夢……となると私は変態になる。どっちに転んでも恥ずかしくて八方塞がりだ。
もう考えるのはやめ！この勢いのまま家を飛び出し学校へ向かった。
屋外コートで練習をしているサッカー部の雰囲気は変わっていなかった。信助君が心配だが、彼なら大丈夫だ。一番の友達に松風君がいるんだ。彼らが良い方向へ進めるよう私は祈るだけ。そして昨日の今日で松風君とは顔を合わせ辛い。逃げる事はしないがまともな返しができないかもしれない。
時が経ち二日後。大きな失態を晒さずに過ごせたのだが、それよりも嬉しい事が。信助君が鬼道さんときちんと向き合い、さらに全員が一心同体となり部活に向き合うようになった。外から見てるだけでもわかる。皆の表情がやる気に満ち溢れていた。その姿を見た時には自然と笑顔が溢れてしまった。こんなに早く変わるとは思っておらず、彼らの可能性を大きく感じた。そんな事を考えていたら声を掛けられた。
「Aさん、何かいいことあったの？」
次の授業の準備をしている手が止まった。彼女とはただのクラスメイトの関係。そんな彼女から声を掛けられ少し驚いてしまう。
「あ、唐突にごめんね。嬉しそうな顔してたから気になってさ」
「私嬉しそうな顔、してた？」
「うん、すっごくね」
Aさんの楽しそうな顔初めてみたかも、と嬉しそうに言う彼女。サッカー部の事で嬉しくなってそれが顔に出ていたなんて気付きもしなかった。
「なんだか雰囲気変わったよね、Aさん。前よりも柔らかくて話しかけやすいな」
彼女は、準備の邪魔してごめんね、じゃあねと友達の輪に入っていった。話しかけやすい雰囲気と言っていた。まさかそう言われるなんて思いもしなかった。
クラスメイトにすら言われてしまうほど"私"は変わったみたいだ。サッカー部のせい、かな。
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わたぐも(プロフ) - サッカーバカなだけじゃない天馬、めちゃいいです…！私もイナゴ書こうとしてるんですがマツリカさん本当に試合の描写が上手くて尊敬です…！ (2022年12月12日 4時) (
レス) @page25 id: ca594b6313 (このIDを非表示/違反報告)
きざみん - 応援しています！頑張ってください！ (2021年12月27日 15時) (レス) @page21 id: 9835f2cbf2 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪朱雪(プロフ) - ご自分のペースで頑張ってください！応援してます！！ (2021年12月20日 23時) (レス) @page21 id: e9bd362da8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マツリカ | 作成日時：2021年12月2日 21時
