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第五十七話 ページ7

名取side

仕事終わりにマンションの方によってみることにした。彼女がきちんと帰ってきているのか心配だし、ご飯をどうしているのかも気になる

名「Aちゃん?」

「あれ?名取さん?」

部屋にはいってみると、リビングに明かりがついていて、何やら宿題をしているようだった

名「帰ってたんだね。ご飯は?もう食べたのかい?」

「あ、はい!コンビニで買って食べました」

そう言って笑う姿に思わずほっとする
(買い物はできるよな……)

「名取さん、バイトってどうすればいいんですか?」

名「バイト?どうして?」
「お金がほしいので」

(お金…_)

(バイトかぁ……学校があるから平日は帰るのが遅くなってしまうだろうし、それは危ない。それでもしなにかあると不味い)

名「土日の昼間にやれるバイトだったら何でもいいよ」

「分かりました」

名「あ、でも喫茶店とかにしてくれよ?怪しいお店は絶対にダメだよ?いいね?あと、バイト先が決まったら、私に言うこと。」

「はい!」

なんだか、Aちゃんは少し抜けていると言うか、無知なところがあるから、変な人に誘われて怪しい店で働かされかねない。
勝手な想像だけど。

彼女が寝るまでは暫く様子を見ていようと思い、珈琲を入れ、自分もAちゃんのとなりに座ってみる

すると、ススッと横に距離をとられる

(ショ、ショック……)

「集中できないので」

キッパリとそう言われてしまった

名「ご、ごめん」

少し距離はあるけど、Aちゃんを観察してみる。手や足は細く、少し心配になるぐらいだ。顔立ちも整っていて、肌は艶がある上、白い。可愛らしいとも言えるし、綺麗な美人だとも言える。その割に声は中性的で、喋り口も初めてあったときは、男のような喋り口だった。今は大分なおってきたけど。

宿題の方をチラッとみてみる。
(よかった…まだ教えてあげられるレベルだ…)
数学の宿題のようだけど、かなり難しそうだ。たぶん、ギリギリまだ分かる。
ノートをみると、彼女の字は、丁寧でとても読みやすい。

そこでふと思い出した。

名「そういえば、Aちやまんは前に強くなりたいって行っていたけど、祓い屋になりたいって訳ではないんだよね?」

「……はい。祓い屋とは、少し、違います。ただ、悪い妖から、人を守る術を知りたいんです。そしてそれを確実に使いこなしたい」

名「なるほどね……」

祓い屋として学ぶわけではないけど教えることは、祓い屋になるためのものとほとんど変わらない。

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作者名: | 作成日時:2020年8月25日 19時

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