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第八十五話 ページ35

名取side

七「_そう、近頃嬢ちゃんの通ってる学校の方に行くことになるよ。」

名「……何故?何かあるんですか?」

七「食い付きがいいねぇ。確かその学校の裏の山奥で払い屋共が襲われたらしいのさ。怪我人が増えてきているから、賞金がかかってんのさ」

名「そう、ですか」

七「使えるかもしれないから、行ってみることにしたって訳だ」

名「そうなんですね。では」

少々、いやかなり無理矢理だが、話を切り上げ、急いでAちゃんを探す

アイツじゃなくてもどのみち危ない。この業界の中には人間にも容赦のないやつが多い。

柊や瓜姫、笹後達にも上から探してもらい……

瓜「主様、いました」

名「!連れていってくれ」

瓜「あちらです」

そう言って瓜姫について行くが、今いる場所とは全く逆の方向で

(これは時間がかかるな……)

瓜「この廊下の奥に」

つれてこられたのは全く持って人気のない、電気もろくについていない。多分今回の会合では使われていない場所だ

名「分かった」

返事をして、その廊下を進むと、暗くて分かりにくいが、確かに人影が……二つ?

名「Aちゃん!」

駆け寄って、Aちゃんの名前呼ぶと、彼女がビクリと肩を震わせ、こちらを振り向く



「名取さん………」




その瞳は、揺れていた___









帰り道、車の中で、彼女は何処か上の空で、ずっとボーッとしているようだった。
マンションに着いて、話をしている途中、彼女が話を聞いていないことに気がつく

名「Aちゃん?聞いてる?」

すると、はっとしたような顔をして、聞き返してくる

(もしかしたら…さっき何かあったのかもしれないな…)

少し不安になったが、彼女に何かあったのかと聞いたときは、何も。と言っていたし、話さないなら、無理に聞かない方がいいのかもしれない…

名「仕事の話なんだけど、最近君が通ってる学校の裏の山奥の方で祓い屋が襲われてるらしくて、怪我人も増えてて賞金がかけられるんだ。どうだろう、やってみないかい?」

そう言うと、少し悩んだ末、はい!と勢いよく返事をした彼女。



仕事なんて、本当は嘘だ。

これはただ七瀬さんから聞いたと言うだけで、別に頼まれたわけでもない。

賞金に、目が眩んだわけでもない。

この街に、この場所に、あの人たちを近づけさせたくない。

それだけ


名「はッ……何だそれ……」

全くもって、意味が分からない
自分のこの感情が。

認めたくないものばかりで



明日から土日を除く、18日まで、更新停止させていただきますm(__)m

これまでの話を読み返したりしてみてくださいm(__)m

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作者名: | 作成日時:2020年8月25日 19時

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