第七十話 ページ20
名取side
柊「行かせてよかったのですか?的場が接触してくる可能性もありますが」
名「大丈夫だよ。息抜きは必要だし、それに夏目のためでもあるから。
……それにしても柊はいつからそんなに過保護になったんだ?私以上じゃないか?」
多分、おれよりAちゃんのことを心配しているように思える。表情はよくわからないから、本当にそうかはわからないけど。なんとなく
(毎朝彼女を見張ってたからかな?)
柊「まさか」
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夏目side
夏「ねぇヤバイよ先生、どうしよう」
斑「何がだ。いちいちお前は煩いな。何を慌てているんだお前は」
“そりゃあ、東明が久しぶりに家に来るからだろ!”
と言いそうになったが、思えば何をこんなにソワソワしているのか、自分でもわからない。
(東明が来ることにソワソワしてるのか?……)
夏「わ、分からない」
斑「ったく、ニブニブの鈍感め」
何かニャンコ先生が小さくぼやいた気がした
夏「え?何か言ったか?先生」
斑「いや何でもないぞ」
ハァとわざとらしく溜め息をこぼして先生は一階へと降りていった
(東明と、何話そう……)
というより、Aって呼んでもいいんだろうか。最近は学校でしか会わないから名前で呼ぶことは少なくなってきて、それに慣れてきてしまっていた
窓に手をついて考えてみる。昨日、きちんと考えておいたのに、忘れてしまった。
(えーと……夏休みは何してるのか、とか…)
(どうしてこの家を出ていったのか…)
分からないことがたくさんあった。あの時は、飲み込めなくて、何も聞けなかった。聞く勇気がなかった。でも今なら、落ち着いて聞ける気がする…
中A「夏目様」
夏「うわぁ?!」
突然窓のしたから中級達二人が顔をヌッと覗かせ、驚いて思わず後ろに後ずさった
夏「な、なんだよ…ビックリするじゃないか」
中A「どうやら今日は東明さまがいらっしゃるようで」
中B「いらっしゃるようで」
一つ目と牛の中級達が何故こんなことを知っているのか。どうせ先生が言いふらしたりしたんだろう。
夏「あぁ、だがまだ来てはいないんだ」
中B「それでは仕方がない。我々もこちらで待つとしましょう」
中A「待つとしましょう」
そう言って勝手に入り込んできてしまった
夏「あ!……はぁ……まぁいいか…」
あっさりと中級達の侵入を許したそのとき
塔「貴志くーん!Aちゃんよー!」
夏「はい!……お前達はここで待っていろよ」
下に降りると絶対よくないからと、二人に“待て”をして一階に急いでおりる。
そこには_______
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作者名:穴 | 作成日時:2020年8月25日 19時