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第六十八話 ページ18

Aside

“君にはあとで話がある”

そう言われたけど。結局、なんだったんだ?夕方になったけど全くそんな大事そうなことを話す気配はない。このまま何もないのかな?と思いつつも、ツラツラと分厚い書を読み漁る

隣では名取さんも一緒だ。もちろん、依島さんの監視下だが

名「どう?」

「ん……結構、覚えられます……」

名「…もう大分読み込んでるな。」

「…………はい。名取さんは?」

名「ちょっと集中力が切れてきたかな。お風呂入ってくるよ」

そう言って隣で立ち上がる気配がした。

依「おい、待て。どこのお風呂だ。まさか私の家だと言わないだろうな」

たぶん、依島さんが名取さんを睨み付けている、そして名取さんは多分笑顔のままだ。私はひたすら読み漁る

名「そのまさかです。逆にここ以外あり得ませんから。」

依「街まで降りて温泉に行ってこい!」

依島さんが突っ込むよりも先に名取さんは部屋を離れ、脱衣場を探しにいく。

名「どこかな?」

依「おい!名取!………ハァ……」

結局依島さんは名取さんを止められず、ここに戻ってくると、溜め息をついた。

(なんというか、なんだかんだで優しい(?))

依「……Aさん。でいいか?」

「は、はい。」

急に名前を呼ばれて返事に詰まる

(も、もしやあの時言ってた“話”?)

本を読んだまま話を聞くのは流石に失礼かと思い、依島さんに向き直る。

その顔は怒っているわけでもなく、どちらかというと__

依「君は、祓い屋になるのか」

「いえ、違います」

その問いにきっぱりと答える。この答えは、多分いつになっても変わらない。

依「では何故」

「守りたい人間がいるからです。それじゃあ十分な理由にはなりませんか?」

依「……だが君が名取と…祓い屋と関わりを持つことで、その人が危ない目に遭ったらどうする」

「確かに、そんな日が来るかもしれない。けど、そうなる前に、それを打ち祓える知識を身に付けますから」

そうなる前に___

依島さんは顔を歪める

依「……君の守りたい人がどんな人かは知らないが…君以外に、その子の周りにそのこを守る存在はいないのか」

守る存在……そこで頭に浮かんできたのはもちろんニャンコ先生だ。先生は夏目の用心棒だし、学校じゃないときはほとんど側にいる。

でも学校じゃ、助けにいくのも難しい。それに先生は朝っぱらから飲み会をしているし。側にいて守ってやれるとしたら、見える私だ。だから

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作者名: | 作成日時:2020年8月25日 19時

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