I have always liked you2〜Ren〜

74〜廉side〜 ページ24

ある程度のお金は持っていたから、フラフラとネットカフェや、高校や大学の友人の家を練り歩いた。


そんなある日だった。


「俺、好きな子出来たんだ！」


大学で出来た友達、紫耀と飲んでた時だった。


女タラシで、来るもの拒まず、去る者追わずの紫耀が本気で好きになった子はどんな子なんだろう。


少し気になって、


「どんな子なん？写真とかないん？」


「あるよ？えーっと、この間の飲み会のがーっあ、これこれ！！」


写真を見て言葉を失った。


そこに写っていたのは、俺が会いたくて仕方なかった俺の記憶よりも少し大人になっていたAだった。


「な、名前、なんて言うん？」


「ん？雛川 Aちゃん。なに？一目惚れ？知り合い？俺の会社の事務の子なんだー」


雛川…？Aの苗字は高橋やったはず。


他人の空似にしては、似すぎているし名前も一緒。


「なぁ、紫耀お前の会社に俺入社させて！」


気がついたらそんなことを言っていた。


「え、別にいいけど。いま営業マンなかなか人手不足でさー。困ってたんだよね」


あっさりOKだったことに拍子抜けしたのと同時に、初めて紫耀がそこの会社の社長だと聞かされた。

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