I have always liked you〜Ren〜

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「で、居酒屋で酔い潰れて平野の家に泊まって寝坊したと」


『はい』

頑張って急いだものの、結局間に合わなくて遅刻した私たち。


普段滅多に怒らない…というか表情を変えない山下さんが呆れた顔をしながら、私たちに説教している。


「男女が一夜を共にして何もなかったわけ？」


「へ？」


「何回か危なかったけど、我慢した俺褒めてくれません？山ピタ先輩！」


「山下さんと呼べ！それに何もしてねーわけじゃねーだろ。本人は気付いてねーけど」


そこらへんの書類を丸めて紫耀くんの頭をたたきながら、チラリと私の顔を見る。


「そこがまた可愛いでしょ？あ、黙っといてね？」


10歳も歳上の、しかも私の上司で自分の上司じゃないのにタメ口で話している紫耀くんにポカンとしていた。


「まー、そのうち気づくだろうし何もないならいいけど。雛川さん、今日髪はおろしてたほうがいいよ？遅刻は時間休にしておくから仕事戻っていいよ。とりあえずシャツだけ着替えたら？今なら仮眠室誰も使ってないだろうし、そこ使っていいよ」


「え、あっこは…」


「なに？平野」


「いや、何もないです…」


「あ、じゃあ着替えてきます」


紫耀くんのしまった！みたいな顔を見ながら、


私はシワシワのブラウスを替えるために、仮眠室へと向かった。

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