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79〜Ren side〜 ページ30
「ってこと。やから、可愛そうな16歳の俺は健気に身を引いたってわけ」
「…ちょっと待って？誰と誰がキス？」
「え、そこ？傷口に塩塗り込まんといて！やからー、紫耀とAがキスしてたの見たんやって」
Aはまるで心当たりのないように首を傾げ、しばらく考えると、
「あー！！あれか！」
と思い出したようにこちらを向いて笑った。
「なんなん。やっぱキスしてたんやんか」
「違う違う！まつ毛が目に入って痛かったから見てもらっただけだよ」
「嘘やん。そんなこと言っても俺見たもん」
「本当だって！！紫耀に聞いてみればいーじゃん！」
ピンポーン
「こんな朝早くに誰や。って…、あ…紫耀…」
昨日はAと両想いにだったことですっかり盛り上がってたせいで、紫耀の存在をすっかり忘れていた。
タイミングいいのか悪いのか。
鳴り止まないインターホンを睨みつけながら、玄関へと向かった。
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作者名：チロル
| 作成日時：2020年6月12日 12時
