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78〜過去編Ren〜 ページ29

「なんで…紫耀…なにも言わずにいなくなったの?」


てっきり仮卒で休んでいると思っていたA。


旅立つ家を日にポストに入れられた紫耀の汚い字の手紙には、


“Aのこと頼む。泣かせたら許さないから”


とだけ書かれていた。


同じ日に入れたであろう、Aの手にもつ紫耀からの手紙を読んで、目の前で泣くAに、俺はなんも言えなかった。


紫耀が海外の大学に知っていたことへと罪悪感なのか、ライバルがいなくなったことへの安心感なのか。


きっとどちらもだろう。


俺の腕の中で泣くAをただ抱きしめることしか出来なかった。


「廉は…、ずっと幼馴染でいてくれるよね?」


ひたすら泣くAから言われた言葉。


この時から、呪いにかけられたように俺のAへの恋心に蓋を閉じることに決めた。


いつか、紫耀が帰ってきたときに笑ってAを渡せるように。


そして、Aが俺のことを気にせずまっすぐ紫耀にいけるように。


それから8年間、紫耀とこの会社で再会するまで一度も会うことはなかった。

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設定タグ:永瀬廉 , 平野紫耀 , King&Prince
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作者名:チロル | 作成日時:2020年6月12日 12時

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