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75〜過去編Ren〜 ページ26
先輩に付き合ってと言われたが、まぁ当然俺は無視しようと思ってた。
でも、無視出来なくなったのは
「紫耀くんだってあの子のこと好きなのに。少しは紫耀くんの気持ちだって考えてよ！」
そう言って泣きだす先輩に固まった。
「え…」
紫耀もAが好き？
薄々感じていたけど、ずっと気づかないフリをしていただけかもしれない。
いつだって紫耀は、俺たちの兄みたいで優しくてカッコよくて、俺の憧れだった。
そんな紫耀がAのこと好きなら…。
俺なんて勝ち目ないやん。
「お願い。今日だけでいいからっ、最後の思い出に紫耀くんとあの子を一緒に居させてあげて」
「最後…？」
「紫耀くん…海外行っちゃうから」
「え…」
その時初めて、俺は紫耀が海外の大学に行くことを知った。
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作者名：チロル
| 作成日時：2020年6月12日 12時
