マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ31)

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「Aちゃん…？」

ゆうまくんも案の定、驚いていた。

「ゆうまくんの悪口言うのやめてくれません？

ゆめのさんにとっては合わなかったかもだけど、私にとっては良い人なので

あと二人でしか悪口言えないなんてやばいですよ」

同い年くらいに見えるし、20代半ばにもなってそんなことするなんて呆れる

「は、はあ…？何よ顔が良いからって調子乗って…！

どうせあなたも遊ばれますよ？」

え、いや私逆に男の人で遊ぶ立場なんだけどな

「いや大丈夫です。私遊ぶ方なんで、可愛いから」

「っ……いこ」

友達の腕を引っ張り、ゆめのさんはいなくなった。

「変な子たちだったね」

そう言ってゆうまくんを見上げると、ゆうまくんはきょとんとしていた

「…わ、ごめん！！」

ゆうまくんの前で私遊ぶ方とか、自分可愛いとか言ってしまったあああぁぁ

おわった…

そう思って恥ずかしくなって下を向くと、上からくすっと笑い声が聞こえた。

「あはは、もうほんと面白いねAちゃん…」

「え！？」

顔を上げるとゆうまくんが笑っていた。

「いやあ、面白いよやっぱり…

自分で可愛いってやっぱり分かってるんだね」

「あ、えっと！！そ、それは…！！」

違うって言いたかったけど、インスタに上げてる自撮りを見られてるから違うって言えないな…

「でも、Aちゃん本当に可愛いからねえ。

そう思ってない方が逆に不思議になるし

…本当可愛い」

そう言って、すっと髪を触られた。

ゆうまくんはとても優しい顔をしている。

「え…」

心臓バクバクしてる

ゆうまくんもやっぱ本当にかっこいい

「そんなことないよ、でもありがとう」

「あれ、わたし…」

「声に出てたよ」

マジか～～！！やばい、恥ずかしい

恥ずかしすぎて手で顔を覆う。

「…可愛いね、ほんと

あと、さっきの女の子のこともありがとう。今日も楽しもうね」

にこっと微笑むゆうまくん。表情が明るくなって良かった

「いいえ！どういたしましてだよ！今日も楽しもうね！」

そう言って私も微笑んだ。

そして、列を前に詰めていき、いよいよ展示室に入れることになった。

今日ももっとゆうまくんと仲良くなれますように！

そう思いながら、ゆうまくんと足を進めた。