マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ30)

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なんで全然知らない子に睨まれるの？

「あ…」

ゆうまくんが気づいたような声を出した。

そして女の子は私達の横に来て、ゆうまくんに声を掛けた

女の子は友達と来ていたみたいで、後ろにももう一人女の子がいた。けど同じく睨まれる。

「やっぱ、そういうことだったんだね」

え？どういうこと？

「ゆうまくんさあ、他にも女いたんだ」

がやがやしてるから周りにはあんまり聞こえてないと思うけど、なかなかすごいこと言ってるよこの子…

「あれだけ思わせぶりしといてこういうことするんだね～」

「やめてくれない？」

すかさずゆうまくんが言う。けっこう落ち着いてた

「あれで察してほしかったんだ。

僕もゆめのちゃんがこんなにしつこいとは思ってなかったよ」

「はあ…！？何それ…！散々弄んできたくせに！

中身重視とか言ってたけど、違うじゃん」

顎で私を指すような態度を取った女の子

「結局見た目じゃん。顔で選ぶんだね

お姉さん、この人気を付けた方が良いですよ。本当にクズ男なんで」

そう私に言う女の子。後ろの友達はそれを聞いて笑っている。

「ほんとに！私ゆめのからゆうまくんの話色々訊いてるんですけど～気を付けてくださいね

遊ばれないように」

二人で顔を見合って笑う女の子たち

ゆうまくんの表情は曇ってて、ずっと黙っている。

てかこのゆめのちゃんって子、そういえば私がすずと公園居た時にゆうまくんと一緒に居た子じゃ…？？

笑った顔で思い出したわ

「本当にクズ男すぎて。しかも頻繁にこうやって女変えてるんだろうなあって」

「それな～？LINEも人が変わったように冷めすぎててさ。腕まで組ませといてあれはないわ」

二人が目の前でゆうまくんの悪口をいう

てか腕組んでたけど、どっちかっていうとゆめのちゃんが引っ付いてたように見えたよ？

二人のゆうまくんへの悪口はエスカレートしていく。ゆうまくんは無言だ。

呆れているような感じだけど、せっかくのデートをこの子たちに台無しにされたくない

私が優しいなって、良いなって思ってる人が悪口言われるなんて

だんだん腹が立って口を開いた。

「…あの、どっかいってくれません？」

「え…？」

きょとんとした女の子たち

本当にどっか行ってほしい。