マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ27)

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あれからいちご狩りを楽しんだり、一緒に写真を撮ったり、楽しく過ごした。

そして、夜ご飯はきりなくんおすすめのお寿司屋さんに連れてってもらった。

けっこう話も合って意外だった。

前のしろうくんのことも忘れられるくらい

すごい優しいし、クールそうに見えて意外とノリもいい。

久しぶりに楽しいデートが出来た。

自然とお互いの距離も近くなっていて、お店で席が空くまで待っている時はきりなくんおすすめの面白いTiktokの動画を見せてもらっていた。

私の頭の横はすぐにきりなくんの二の腕で、お互いの腕なんてあたりまくっていた

夜になって時間が過ぎていくにあたって、きりなくんの方から身体の距離を詰めているような気がした。

…男ってやっぱり夜になるとこうなるよね

それは本能であって仕方のない事

何もなく終わるように少し願っていた。

夜ご飯を食べ終わって店を出て車に乗った。

「…じゃあ、かえろっか」

意外だった

きりなくんも私も土日休みの仕事をしている。

そして、きりなくんも私も明日はお休み。

二人っきりになれるところに連れて行かれるかと思ってたけどそうじゃなかった

「うん、そうだね」

でも何もされずに安心した。

「…もう遅いし家の近くまで送るよ
ここで住所入れていいよ」

車のナビで住所検索画面を開いてくれたきりなくん

「え！いや、でもきりなくん家から遠いし申し訳ないって！
そこらへんで降ろしてもらっていいよ！」

きりなくん家と私の家はさすがに遠すぎる。

「いや大丈夫だよ。こんなに遅いし、危ないからさ」

「え…いいの…？」

「ああ、もちろん」

どうしよう、と思いながら画面に手を近づける

でも本当に遠いし申し訳なさがあった

「ど、どうしよう…」

すると、きりなくんがナビに触れそうな私の手を軽く握ってきた。

でも少し遠慮しているのか、少しだけ指を軽く握られて上下に揺さぶられる。

そっちについ意識がいってしまう

「え…」

「どうする？」

少し微笑んでいるきりなくん

「…えっと、じゃあお願いします」

ちょっと恥ずかしくなった

とりあえず画面を触るのあれだし、きりなくんに近くのスーパーの住所を伝えて、そこを入力してもらった。

「おっけ、これであと少し一緒に話せるね。じゃあいこっか」

「うん！」

そのあとすぐ手は離されてしまったけど久しぶりにどきどきした。

暗さでばれてはないと思うけど、多分私の顔は赤い。