マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ23)

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一気に時は過ぎて、やっときりなとのデート日になった。

きりなとは電話もせずに会うことになり、声も分からないからどきどきはしている。

綺麗な顔してるし、声もきっと良いんだろうなあって

一応、きりながマイカーを出してくれて一緒にいちご農園に行くことになった。

この前きりなが行ったところとは別のとこらしくて、おしゃれな場所らしい。

家の近くの最寄り駅でLINEを開いて、きりなからの連絡を待つ。

すると、きりなからもうすぐ着くとLINEが来て、いよいよだ。

少し待っていると、目の前に水色のかっこいい車が止まった。

車内から写真と同じ顔の男性が手を振ってくれている。

あれだ…！

きりなだと確信し、助手席の扉を開けて「おじゃまします」と言って車内に入った。

「はじめまして、きりなです」

爽やかそうな笑顔、写真通りのイケメンだった。

どきっとしてしまうけど、冷静を装う。

「きりなくん初めまして、Aです。お迎えありがとう」

そう言って微笑むと、きりなはどういたしましてと笑顔で返してきた。

…めちゃくちゃ余裕じゃん

ゆうまくんとしろうくんはデレていた。けどきりなくんはデレもせず笑顔のまま

慣れてるなあと思いながら、私もとりあえず笑顔を保つ。

「これ、お昼買ってきたんだけど軽く食べる？」

きりなはひざ元に置いていたコンビニの袋を渡してくれた。

「え！サンドイッチめっちゃ美味しそう。しかもお茶付き…いいの？」

これネットでバズってた新作のサンドイッチじゃん

「うん、もちろん。これ俺気になっててさ、一応二人分だけど、Aちゃん食べたかったら二つ食べていいからね」

「いやいやそんな！きりなくんの分残しておくよ！」

二つ食べたいけど、我慢

「ありがとう、開けていいよ」

「わーい！いただきます」

そう言ってサンドイッチを頬張る。

「やっば、おいしすぎ……」

これがバズる理由が分かる。やばすぎる

「ほんと？よかった買っておいて。売切れたら食べられないかもだしね」

「ほんとだよ～～ありがとう」

「いえいえ」

少しずつLINEで話していた時のように会話をしながら、徐々に打ち解けていっていた。

そんな時だった

「…てか」

きりなくんが運転しながらぽつりとつぶやくように言ってきた。

「うん？どうしたの？」

どうしたんだろう…