マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ19)

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あれから二人で飲み続け、私は一気に酔いが回っていた。

気づけば、卓上には山盛りのグラスと間食し終わった料理皿がちりばめられている

個室だけど、周囲のがやがやした声は少し聞こえる。

そしていつの間にか私はかなり酔っていた

「…Aちゃん、酔った？」

にこっと笑いかけるしろうくん

余裕の笑み、しろうくんもたくさん飲んでたはずなのに赤くもなってない

私は酔いが回りすぎて火照った顔と身体をしているだろう

なぜか今はしろうくんが横にいる

なんでこうなったんだっけ

もう飲みすぎて分からない

最初真向かいにいたしろうくんが気づけば隣に居る

そして、私は彼の上着を肩から膝に掛けて、彼に寄りかかって座っている。

しろうくんを見上げると、携帯を触っている。

ちらっと見えた画面はLINEで、絵文字がたくさんある

相手は女の子っぽいな…

「うっ…」

そんなことを思ってたけど、一気に吐きそうになった

私の唸り声を聞いたしろうくんは携帯を卓上に置いて、大丈夫！？と声を掛けてきた

「だいじょうぶ……」

「ほんとに？具合悪そうだよ、水頼もう」

「ありがと…」

水で中和しないとたぶんこれはやばい

しろうくんは、すぐに店員さんを呼んで水をもらってくれた。

渡された水のグラスを一気飲みし、私はぐったりとしろうくんに再び寄りかかる。

「ああぁ…なんでこんな飲みすぎちゃったんだろう」

「ごめん、僕も一応止めたんだけど、もう少し強く言えばよかったかな…」

「いいや！！しろうくんはわるくない！飲んだら止まらなくなるの、ごめん」

お酒は好きだけど、もうついつい楽しくなって飲んでしまう

「そうなんだね、全然大丈夫だよ。もう少し休憩してから出る？」

「うん、そうだね」

水を飲んで少し落ち着いたけど、しろうくんはなぜか安心感があってずっと引っ付いてしまう

しろうくんは何も言わずにじっとしている

というかさっきよりもう完全にぴったりくっついてる気がする

私が再び寄りかかってからしろうくんが引っ付いてきた気がする

しろうくんの顔を見上げるとばちっと目が合った

私がじっと見つめると彼はどきっとした顔で一瞬目を逸らし、また再び見てきた

…きた

「ねえ」

そう言うと、しろうくんは顔を少し赤らめた