マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ18)

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一週間後*

「やっば、遅れる～！！」

急いで退勤をし、荷物を取る。

そして、アプリを開いて「しろう」に遅れるとのメッセージをした。

職場の皆さんにあいさつをし、会社の化粧室に駆け込んで化粧直しをする。

もうよりによってアホ毛出てるし…さいあく

一生懸命直して、化粧もし直して、髪型も綺麗に整える

今日は仕事終わりだから白の大きなリボンが胸の上にある清楚なシャツ

黒のロングスカートで黒のパンプス

髪は一つにまとめて、イヤリングを装着している。

「わ、如月さん今日一段とかわいい…」

トイレから出てきた先輩とばったり会った。

「わー！ありがとうございます。ちょっと今日デートで…」

「あら、そうなの！？もう楽しんでね～～」

「ありがとうございます！」

笑顔で出ていく先輩に会釈し、荷物をまとめる

エレベーターに乗り、エレベーターの鏡を見て前髪を整えながら考えていた

「しろう」もゆうまくんと同じ正統派イケメンっぽい感じ

だけど、同じような感じでも違いは絶対にある

そこを見るのも楽しみだった

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「あ、あの人かな」

「しろう」からの返信が来ていた。

しろう遅れるの全然大丈夫だよ!駅の外で待ってるね

駅の外にいた細身で色白な背が高い男の子。

遅れてるから急いで駆け寄って声を掛ける

「遅れてごめんなさい！Aです。しろうくんですか？」

すると彼は携帯からぱっと顔を上げて、優しそうに微笑んだ

「いえいえ全然ですよ。しろうです。はじめまして」

一言で表すなら王子様、まさに。

「ありがとうございます…！はじめまして」

「いいえ、それじゃあいこっか。お店あっち側なんだ」

「はい！」

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しろうくんが連れてきたのは個室の居酒屋

少し暗めで、オレンジや黄色の照明が綺麗だ

座敷だけどちょっと大人の雰囲気があって素敵だ。

向かい合わせに座り、メニューを開いて、まず飲み物を最初に頼むことにした。

「僕はビールにしよっかな、Aちゃんは？」

「えっと、じゃあ私もビールで」

「すごいね！女の子でビール飲める子、良いと思う」

そう言って笑うしろうくん、かっこいい

そのあと、ビールを2つ頼み、ついでに料理もいくつか頼んだ。

しろうくんがすべて決めてくれた。

ほわーってしてるけど、意外と頼れるタイプなんだ

誠実そうに見えた

この辺りまでは