マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ14)

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カフェに着いて、さっそく注文をした。

お店は気品のあるようなパンケーキ屋さん。

カウンターの席に案内してもらった。

値段がなかなか高いけど、多分奢ってくれる…はず

でもちゃんと私はお会計時に財布を出す。そしたら男性たちはいいよって止めてくれる。

今まで私がお金を手出ししたことはほぼ皆無。可愛いから、楽しかったからって言って奢ってくれた。

次もまた会いたいから、って言われたりしたけど、せいぜい会ったのは2回目まで。

2回目くらいに相手の本性が出てきて、こいつはないなと思って連絡先を消したりの繰り返し。

もちろん私がいいなと思ってたけど一方的に向こうから連絡を切られた時もあった。

それならそれでどうぞ、って感じ

いいねされてる数が多い分、色んな男性とマッチングしてるから別にあなた一人じゃなくても他にもいるしっていうスタンスでいる。

「Aちゃんって彼氏どのくらいいないの？」

色んな事を思い出してたら隣に座っているゆうまくんに聞かれた。

「え、っとね大学生の時が最後かな。ゆうまくんは？」

「僕は2年前かな。遠距離になってしまって別れるしかなくて」

「そっか、遠距離はさみしくなっちゃうもんね」

「そうなんだよね。そういえばさ、最近どこか出かけたりした？」

最近か…

「美術館かな。色んな展覧会に行ってるよ！」

「え…ほんと？僕も実は美術館巡り好きで最近行ったんだ」

「そうなの！？え、どこの展覧会行った？」

「えっとね……」

あれからゆうまくんと料理が来てもお話をずっとしていた。

同じ展覧会に行っていたり、好きなアーティストや映画が好きだったり。

ゆうまくんも海外に行っていたことがあって、留学してたり。

学生時代のお話もたくさんして、とても盛り上がっていった

「…こんなに合うなんて、嬉しいな」

「ほんとに！共通点多くてびっくり、すごい話しやすい！」

そう言って笑うとゆうまくんはじっと私を見つめた。

どうしたんだろうと思っていると、我に帰ったゆうまくんは目線を逸らした。

「あ、いやごめん。つい可愛いな、って思って
不快だよね、可愛いとか初対面で言われるの」

照れていた。

「え、いやいや！そんな全然。嬉しいよ？」

そう言って、少し顔を覗き込む。