マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ11)

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見覚えがある顔

すらっと高い背丈に細身の男の子。

写真でしか見たことないけど、写真と同じような人

でも、隣には知らない女の子。

「ゆうま…くん？」

「さっきAが見せてくれた人？」

アプリを開いて「ゆうま」とのトークを開き、彼のプロフィール画像を見る。

「全く同じ人だ…」

「まじか…てかなんであんな距離近いの？アプリの子かな隣」

知らない可愛らしい感じの女の子とひっついて歩いている。

でもどちらかというと、女の子が「ゆうま」に絡んでいるような感じ。

「A大丈夫？」

すずが心配そうな顔で見つめてきた

「ゆうま」はうれしそうな顔をして女の子と駅の方へ向かっていった。

「…いや、大丈夫！アプリって同時進行が当たり前だし、仕方ないじゃん」

「でも…Aけっこう今ショックそうな顔してるからさ」

「え、ほんと！？ごめん！大丈夫だよ」

「ゆうま」はかっこいいからモテるだろうし、しょうがない

彼がいいねされている数は私より少し少ない390だ。アプリの中では上位に入るくらいモテモテな証拠。

…仕方ないけど、でもちょっともやっとはしちゃった。

「Aはめっちゃ可愛いからさ！大丈夫！！自信もって明日！」

「優しいすず…ありがとうぅぅ…」

「いえいえよー！もうそんな強がらないで」

基本的に恋愛に対しては強気でいるけど、本当は繊細な性格でもある私。

すずにはやっぱりバレバレだなあ。

でも明日はせっかくのデートだからさっきのことは見なかったことにする。

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「やば！もう時間！！」

あれからすずと買い物して楽しんで夜ご飯も食べて、家に帰ってきた。

お風呂を済ませ、パックもし、全身マッサージをして明日に備えた。

今から「ゆうま」と少しだけ通話する。

一応、アプリ上でLINEみたいに無料通話できるから、それでする予定。

「あ、メッセージ来てる！」

アプリを開くと「ゆうま」からメッセージが来ていた。

ゆうま僕はもう準備できたので、準備できたら教えてくださいね。

ベッドの上に座り、私も準備できたので返信する。

きさ私も準備出来ました!いつでも大丈夫です!

ゆうまわかりました!かけても大丈夫ですか?

きさはい!大丈夫です!🙆

そう送ると、電話がかかってきた。