女王様、烏を飼う

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『先週ぶりだね。遅くなってごめん。』


ボトルを床に並べながら

前回から間が空いてしまったことに謝罪する




繋「いや、来てくれただけでも十分ありがてえよ。」



烏養コーチのもとへ行くと

Aのための黒いジャージが渡された



『…！』


まさに烏にぴったりの真っ黒なジャージを広げ息をのむ









日「空井コーチだ！来てくれたんだ！！」


菅「まじか！」


西「すっげえ！！」




練習中の部員たちが手を止めて駆け寄ってくる






影「…っ」

持っていたボールを落とし涙ぐむ影山




澤「影山！？」

月「うわ…」





影「！…、あ、いや、これは」


旭「ほんとに憧れだったんだな。影山。」

日「よかったな！影山君！」




影「うるせえ！こっち見んじゃねえボゲェ！！」





我に返って乱暴に涙を拭うと

いつもの調子を取り戻し日向に蹴りを入れる影山






繋「もう紹介はいらねえな。春高を目指すお前らのために俺が出来る最高のプレゼントだ。」


『コーチは未経験なのでお役に立てるかは分かりませんが、出来る限りのサポートはするつもりです。気軽になんでも聞いてください。』



眩しいほどにまっすぐ見つめる部員たちに少し緊張する





澤「整列しろ！」

烏「「よろしくお願いシャース！！！」」







体が震えるほどの大きな挨拶に

本当にこの子たちのコーチになったんだと実感させられる









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繋「じゃあ練習に戻るぞー。合宿まであんま日数ないから、集中してけよ！」


烏「「はい！！」」







繋「影山はちょっと残れ。」

影「？、はい。」





他の部員がレシーブ練習に入るなか影山だけが烏養コーチとAのもとに駆け寄る



影「…//」

『？』


まだ緊張しているのか一瞬目が合うとすぐ逸らされてしまった





繋「お前なぁ、憧れなのは分かったから早く慣れろよ。」

影「、はい//」




『私で参考になるかは分からないけど、よろしくね。』


影「セッターのトス回しも動き方も体の使い方も全部空井選手を見て覚えました！」

繋「大ファンじゃねえか。」

影「そうっす！」





『…うん、ありがと…//』


一応プロの選手だったので人よりはこういうことに慣れてるとは思うが
さすがにここまで言われると恥ずかしい









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