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「あいつ先輩の匂いにめっちゃ敏感なんだよね。昼間でも気付いてたし。」

『…マジか。』


昼間でも多少の匂いは漏れ出るが
微量すぎて気付くのは等級の高い呪霊くらい

鼻が良いのか、勘が良いのか、
厄介な子が後輩になったものだ




「六眼だからなのかな。まあ適当に流しといたから安心して。」

『…ありがと、今度なんか奢る。』



「セッタ。カートンで。」

『高いわ。』



久しぶりの可愛い後輩との会話を楽しんでいる途中、
校内から人が歩いてくる気配がして目を向けると
夜蛾先生が生徒を引き連れて出てきていた

そういえば校門でお出迎えなんて一昨年もやっていた気がする





「未成年が学校の前で堂々と吸うな、馬鹿ども。」



『もう来たの?』

「近くまで来たと連絡が入った。仕事だぞ。火消せ。」


まだ半分残っていたが渋々灰皿に捨て
硝子に声をかけて先生の隣で京都校の到着を待つ

後ろにいるサングラスをかけた背の高い子が
やたらとこちらを見ていて落ち着かない
もしかしたらあの子が五条君なのだろうか、



『セクハラされたら大声出すから助けてよ。』

「俺は手を出したらクビになる。目を瞑っといてやるから自分で屠れ。」



『私が怒られるじゃん。』

「後始末はしてやる。」




教師の口から出たとは思えない物騒な発言
心強いのかはよく分からないが
相手が上層部の人間だからと要らん気を使わなくていいだけでも
ずいぶんと助かる

だらだらと待っていると5分も経たず
タクシーで到着した京都校の教員、学生たち

ひと際仏頂面の
立派な着物を着た40代くらいの大柄なおじさんが
どうやら今日の護衛対象のようだ

自分の身くらい簡単に守れそうだが
なんのために高いお金を払って私を雇うのだろう






「君が香月Aか。」

『はい。』





「……よろしく頼む。」

『こちらこそ。』






遠慮の欠片もなく
上から下までじっくりと視線を動かし
まるで品定めでもされている気分だ

もうすでにだいぶ不愉快だが
見られただけで殺すと先生も私を庇いきれないだろうと
鳥肌が立つのを堪えながら男の隣に移動する


生徒と教員たちが自己紹介し合っているのを横目で見ながら
別室へ向かう両校の学長の後ろを付いて行った

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(プロフ) - 凄い面白いです!休校中の楽しみですねもう。更新応援してます! (2020年4月13日 10時) (レス) id: b1b211da94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年4月11日 13時

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