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あの人と話をしても時間を無駄にするだけだと分かり
お金だけ残して高専に向かった

話の後半は出来の良い息子の世話が面倒だから引き取ってくれという
父親とは思えないクソみたいな要求をただ無視し続けて終わった

出会った頃はもう少しマシな人間だったが、
会うたびに荒んでいく彼に何故かいつも絆されてしまう

こういう所がプロのヒモと呼ばれる所以なのだろうか






『相変わらず品揃え悪いなぁ。』


校門近くにある自動販売機
自分が2年の時、ここにしか売っていないジュースを目当てに
よく昼休みにわざわざ歩いて買いに来ていた

時間は 12:50
もしかしたら、なんて期待しながらベンチに座って煙草に火をつける




夜にはまた任務がある
その後はそのまま京都へ出張に、

五条君に会うなら今日しかない






携帯を開き、
着信履歴の上から2つ目にある彼の名前を選択する

発信ボタンを押すのに躊躇うなんて初めてで笑ってしまう









「かけてくれねーの?」

『…わっ、』





「俺に、会いに来たんだよね。」




背中にのしかかる重みと
肩を覆うように後ろから伸ばされた腕

火傷をさせてしまわないよう咄嗟に右手を体から遠ざける


会いたかったような、
出来れば会いたくなかったような、









『…そうだよ。まだ呼んでないのに。』


「何となく、近くにいる気がした。」







『女性の喜ばせ方、上手だね。』


「アンタ以外の女をわざわざ迎えに来るかよ。」








『スパダリじゃん。』


「だから付き合った方がいいよ、俺と。」






右肩に頭を乗せたまま顔を覗いてくる五条君

この宝石のように綺麗で甘い視線を独り占めできたなら
さぞ気分がいいだろう

男としても見目は麗しく
呪術師としても将来有望

そんな男を隣に連れて歩きたい女はこの世に大勢いる



大人しくその内の1人に加わればいいものを、

追い払うように整った顔に煙を吹きかけた









『近い。』



「うっざ、目入ったんだけど!?」

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(プロフ) - 凄い面白いです!休校中の楽しみですねもう。更新応援してます! (2020年4月13日 10時) (レス) id: b1b211da94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年4月11日 13時

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