プラネタリウム~君と見た流星群~ (ページ6)

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~嘘つき~ ページ6

母親は僕にこういった

『潤の誕生日の時、覚えてる??ママ、一度だけ来たことがあったのよ』

僕はそれを聞いた瞬間頭が真っ白になっていた

確かに3月28日は僕の誕生日だった

小児科の部屋には僕のベッドにたくさんのぬいぐるみやお菓子が並んでいた

だけどそこに母親の姿はなかった

僕は母親が来ないことを分かっていた

先生たちがケーキを運んでくれたときも、母親の姿は一度もなかった

「ママが来てくれたとき先生たちも喜んでいてね」

と母親が言った瞬間に僕は布団の中から

「嘘だ...」

と呟いていた

「ほんとよ、ママ、あのときは楽しかったわ、潤も、ママが来てくれて抱きついてきたじゃない」

それを聞いた瞬間、僕は

「嘘だ...!!嘘だ...!!」

布団を投げ出して母親に怒鳴っていた

「ぼくがたんじょうびのときいちどもきてくれなかったじゃん!!ぼくのことなんかわすれてたんでしょ??ママのうそつき!!ママなんかだいきらい!!」

僕はそういって小児科の部屋を飛び出した

「潤くん...!!」

と先生が部屋を飛び出そうとしたその時

「先生、善いですよ私が追いかけますんで」

と母親が先生を引き止めた

「でも...」

先生がいきたそうな顔をしていた

「お母さん、私やっぱり行ってきて善いですか...??」

先生が言うと母親はひきとめるのをやめて

「...はい」

と言った

「潤くん…!!」

先生が僕の事を追いかけて来た

僕が泣いてると

「潤くん、どーして、お母さんにあんな事言ったの...??」

と先生が優しく声をかけた

「...」

僕が黙っていると

「お母さんは潤くんの事嫌いだなんて思ったことはないと先生は思うけどな」

と言った

「ぼくのおかあさんがうそつきでも...??」

と僕が泣きながら言うと

「先生は潤くんのお母さんじゃ分からないけど潤くんの好きだと思うよ??」

そう言うと先生は、僕の頭を撫でてくれた

「ほら、病室戻ろ??お母さん待ってるよ??」

先生が病室に戻ろうと僕を促そうとするけど僕はやっぱりお母さんに会いたくなくて首を横に降った

「ぼく、やっぱりおかあさんきらい...泣」

僕が、泣いてると後ろから声がした

「何時までも泣いてんじゃねぇよ」

声のした方に振り向くと

「しょうくんっ...泣」

僕が少しだけ憧れている人で僕より年上で僕がずっと思い続けてる人

その人は

翔くんだった