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「Aちゃん」




































私を呼ぶ、大野くんの声が。





































「好きだよ」









































私をここに、引き止める。




























































「ずっと、好きだったよ」














































世界に取り残されそうな私を。










































繫ぎ止める。















































「・・・、ほんと、?」

「・・・うん。」

「・・・、」

「翔ちゃんが、俺に好きな子はあの子。って指差して来た時からずっと好き」

「・・・、うそ、」

「ずっと、翔ちゃんのものだと思って逃げて来た。俺」

「・・・」

「一番の友だちまでいなくなっちゃったらヤダもん」

「・・・なんで、」

「Aちゃん、本当の俺なんて知ったら幻滅するよ?」

「しない、」

「するもーん」

「、しない、っ!」

「する」

「しない!」

「する」

「しない!」

「する」

「しない!」

「好きだよ」









































































大野くんなんて、大嫌い。







































こんな優しい目で、涙を拭ってくれる大野くんなんて。


大嫌いだもん。



















































「Aちゃん」

「・・・、」

「俺なんかのせいで、消えないで。いなくなっちゃわないで」


















































両手で私の頬を包んだ大野くんが。










何度も、何度も。









親指で頬を撫でた。

































































「・・・大野くん、」

「・・・ん?」

「好きです、」

「・・・、」

「壊されるなら大野くんがいいよ」

「・・・、うん」

「大野くん、」

「うん」

「大野くんっ、」

「・・・逃げない?」

「逃げないっ、」

「絶対?」

「絶対、」

「Aちゃん」

「約束するからっ、」

「ずりぃや」







































































大野くんが、私の頬を包んだまま。










親指で、そっと瞼を撫でて。






































































目を瞑った私に。






















































キスをした。



























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ネズム(プロフ) - 鮎さん» はじめまして!初コメです!嬉しいです!ありがとうございます!そして何より、拙い文章ながら試行錯誤してかいておりましたので、鮎さんがこれを読んでいろいろ思っていただけただけで、大満足でございます。これからもよかったら時々顔を出して読んでいってください! (2017年11月6日 22時) (レス) id: ea39950ee4 (このIDを非表示/違反報告)
- はじめまして。このお話を読んで泣いてしまいました、私も最近恋を諦めたばかりで心で何度も唱えてることや行動などが夢主ちゃんと全く同じで共感してしまいました。文章力もあってとても話に入りやすかったです。作者様のペースで更新頑張ってください! (2017年11月5日 0時) (レス) id: 9575d97aba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネズム | 作成日時:2017年11月4日 12時

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