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「A！！！」
しばらく、いつも通りの日常は続いて。
変な嫌がらせのことは、ちょっぴり忘れていたぐらいだった。
「な、どしたのももちゃん」
「大野くん別れたって！！」
「え、」
「湊ちゃんと！別れたって！！噂になってる！！」
半信半疑のまま、
いつもと同じで、生徒会室に行ったら。
「・・・大野くん！」
「あ、Aちゃん」
へにゃあって笑ってる大野くんが、そこには居て。
でも聞けなかった。
別れたの？なんて。
意地でも。
何だか。
そして、また。
いち、に。って。
朝練をする、部活の掛け声を耳にしながら登校した。
そんな朝。
「・・・なに？」
「・・・えっ、あ。何でもない」
「いいから見せろ」
ぐって和也にすごい力で、体を持っていかれて。
空っぽな下駄箱を見た和也が、私の手首を掴んだ手に力を込めた。
きっと。
きっと。
もう和也にも、答えは見えているんだ。
「・・・和也、」
「・・・」
「犯人探しとかは、やめて。お願い」
「・・・しないよそんなこと。」
かかとのぺったんこになった上履きを和也が脱いで。
「お前はこれ履け」って。
「おっきいよこれじゃ」
「いいから」
「いいよ、私スリッパ借りるから」
「いいから！お前はそれ履いとけって」
ぶかぶかの上履きを履いて。
いつもみたいに授業を受けて。
いつもみたいに。
それを必死に心がけて。
「・・・あれ、」
「どした？」
「ももちゃん私のお弁当見なかった？」
「えー？机の横にかけてなかったっけ？」
「うん。そのはずなんだけど、・・・」
ドクンドクン。
ぷすぷす。
ドクン。
ぷす。
動けば動くほど、毒針が、染み込んで。
移動の授業から帰ってきて。
教室に入ったら。
視線が、ブワって私に集まって。
「・・・、何これ・・・信じらんない、」
つかつかと、横にいたももちゃんが前に出て。
”鈴木Aはみなしご”
って書かれた黒板を消すのを。
私はただ、呆然と見ていた。
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ネズム(プロフ) - 鮎さん» はじめまして！初コメです！嬉しいです！ありがとうございます！そして何より、拙い文章ながら試行錯誤してかいておりましたので、鮎さんがこれを読んでいろいろ思っていただけただけで、大満足でございます。これからもよかったら時々顔を出して読んでいってください！ (2017年11月6日 22時) (
レス) id: ea39950ee4 (このIDを非表示/違反報告)
鮎 - はじめまして。このお話を読んで泣いてしまいました、私も最近恋を諦めたばかりで心で何度も唱えてることや行動などが夢主ちゃんと全く同じで共感してしまいました。文章力もあってとても話に入りやすかったです。作者様のペースで更新頑張ってください！ (2017年11月5日 0時) (レス) id: 9575d97aba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネズム | 作成日時：2017年11月4日 12時
