光に熔ける 【名探偵コナン】

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降谷side


「DOPPEL、君は感情を持っているか？


持っていて尚それを正しく認識出来ているか？」


「……」


感情。


それが消えたら確かに楽になるだろう、きっと全てが理性的に、自明に選び取られ、個という個が駆逐された世界。


あまりにも残酷な世界。


「DOPPEL、君も神と同じ失敗をしているんだ」


「真逆、人間は誰だって感情を持っている。


当たり前だろう？」


「お前は正しく認識はしていない。


現に今、僕の感情を汲み取ることが出来ないだろう」


DOPPELは押し黙った、図星とまではいかないだろうが彼の言葉には確かに否定しなかった。


それが一種のブラフだとは、俺にはどうしても思えなかった。


「僕達は最強の頭脳を持っている。


けれどどう足掻いたって、0から1を生み出すことはとても難しいことだ」


「……」


「DOPPEL、僕は、守りたい。


彼女が幸せになれる世界なら命を賭してでも守りたい、けれど僕が、彼女がいる世界で生きたいのも事実だ。


その為の装置なんだよ。


ア/デートは僕のものだ」


「……！？


何でだ、ほぼ全ての記憶が無いだと！？


おかしい、お前はこの装置のパスワードを持っているんじゃあ無かったのかッ！？」


装置を勢いよく彼を捕え、何か気味の悪い装置を押し付けたDOPPELは血相を変えてそう叫び出した。


その隙を付いたのかResistは彼の手に持つ装置を奪い飛び退く。


ほぼ同時だった、ガタン、と横の方から音が鳴った、その方を見ると両手でドアを開けた黒髪の少女が……！


「巴さん！！」

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