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貴方side


「たっくん、あの塔なんか揺れてない……?」


「……くぅ」


私達は超特急で急ぎまくって現在電力施設が保有する鉄塔にいた。


何故、と思うだろうが明確な理由がちゃんとある。


……兎と子供だ。


そう、私達はあの塔に1度着いたのだ、ただ2つ、あの場所には想定外があった。


元来あの塔が建てられた場所は東都タワーとかが建てられているような場所では無くて、元々少し標高が高い。


その麓とも呼べぬ、爆発が止んだ小さな丘には子供3人と兎が身を縮めて隠れていたのだ。


言わずもがな、少年探偵団。


彼らは元々遊びに来ていて───そういえばそんな話をしていた気がする───途中で阿笠博士とはぐれてしまった様で。


だが阿笠博士も単独で帰っている訳では無いだろう、私は彼らを発見次第3人を鳥山さんに捕まらせ避難場所である空港へと送り込んだ。


もちろんその後工藤氏に連絡した、探してたみたいなので上手いこと言うことだけ言って電源を切った。


そして前述の兎は言わずもがなたっくんで。


「君も無茶するよ、確かたっくん、懐かないんじゃなかったっけ」


人に、と言おうとする前に頬を舐めてくる彼に愛着が湧く、私は彼のモコモコとした体を優しく撫でた。


空気の読める、かつ心優しい兎だった。


彼は少年探偵団が避難する前に私の胸に飛び込んで来たのだ、面識があったというのもそうだし、何より懐かれていたからだろう。


これもまた上手いこと説得して送り出すと、彼は私の胸から飛び出して、そのまま付近の電力施設へと案内した。


何故かは分からないけれど、ついて行かなきゃいけないと思った。


……こんな子兎を一人の人間の様に信頼する私もどうかとも思うけれど。


いや、確かにそこには信頼があった。


会って間もないのに、私は彼を信頼していた、坂口さんの時もそうだが、なんとも言えぬ安心感があった。


私はその後を着いて行って、気が付けばここにいた、というのが私の一言だった。

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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 517さん» 517様、閲覧及びコメントありがとうございます!長かったでしょう(苦笑)そう言って頂けるととてもありがたいです。更新は停滞気味ですが気長に待って頂けると嬉しいです! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
517(プロフ) - とっても面白くて最新話まで一気に読み進めちゃいました! (2021年3月31日 1時) (レス) id: a380db26d5 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - はい。楽しみにしてます。 (2020年10月17日 8時) (レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - ひかりさん» 閲覧及びコメントありがとうございます!SCPご存知の方中々いらっしゃらないですよね……。SCPで何か書けたらいいなぁと思っています(笑)改めて、ありがとうございました! (2020年10月16日 23時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - こんなところでSCPを嗜んでいる人に出逢えるとは思ってもいなかった (2020年10月16日 22時) (レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2020年3月31日 9時

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