327 想定 ページ40
side貴方
「如何しました、諸伏さん」
イヤホンから通信していた音が途絶えた、私は待機している車で焦りを感じながら変装を解いた彼を待つ。
今回、内通者を誘き出す為に、リスクありきではあるが、諸伏氏が変装を解いて、釣られてきた安東を追尾、捕獲。
そのまま芋づる式に来るグルを一掃、と言うのが私達が立てた作戦だった。
例え安東という男が逃げても、セーフハウスは抑えたので、逃げる場所はグルの本拠地しかない、既に退路を断っておいた。
そして作戦に参加するメンバーは私、長官、風見さん、明美さん、そして諸伏さんだ。
主に長官と風見さんが動く、私は身体が弱いので緊急でしか動かないという約束を強制的に長官と提示された。
やっぱ私も行こうかな、と呟けば、風見さんに全力で止められた、初対面なのに私のことを信用して大丈夫なのだろうか。
聞くと、“降谷さんには怒られるでしょうが、結果的に貴方や降谷さんの得になるのなら、私は今もこれからも貴方に着いていきます”
『貴方の功績は長官からよく、聞いていました。
私達の見えない所で、敵視している人が殆どの中、本当に有難う御座いましたっ……!!』
とのことだった、精一杯90度のお辞儀をするのでこちらはとても慌てた、心がじんわりと暖かくなったのは私だけの秘密だ。
さて、話を戻す、今イヤホンから聞こえた話を簡潔に述べよう。
想定外だ、諸伏氏、降谷氏と接触しちゃった。
「長官想定外、降谷氏と接触した」
「え、嘘ん」
「まじです、やばいです」
初っ端から悪いですやばい、と言えば、明美さんに巴ちゃん落ち着いて、とヨシヨシと撫でられた、嬉しい。
長官はイヤホン頂戴、と私に言った、彼は一言、別人のフリしとけ、とマイク機能の着いたイヤホンに話し掛けた。
「え、大丈夫なんですか、そんなので?」
「大丈夫だって、降谷、目の前で死んでるの見たんだぞ?」
そんな話をしていると、諸伏氏がコンビニから出て来た、車を開けて乗り込む彼に大丈夫かと聞けば、
「一瞬死を覚悟した」
と死んだ目で遠くを見ていた。
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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» さち様いつもありがとうございます!出会っちゃいましたね、2人……。そう言って頂けるとこちらも励みになります、改めてありがとうございました!! (2019年10月5日 21時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
さち - 何度も読みに来ちゃいます。おもしろいです。ヒロとゼロの邂逅。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年10月4日 19時) (レス) id: 5f335610e5 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» さち様いつもありがとうございます!出ましたね高明さん(笑)これからも頑張って参りますのでよろしくお願いします!! (2019年9月10日 17時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。高明さん出てきましたね。続きが楽しみでしかたないです。よろしくお願いします。 (2019年9月10日 12時) (レス) id: a4eca54f61 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» 水城様!いつもありがとうございます!はい、更新頑張らせて頂きますので、是非とも今後も楽しみにして頂ければと思います!改めて閲覧及びコメントありがとうございました! (2019年9月8日 19時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2019年9月6日 18時