320 計画 ページ32
「───てことは、君は、そんな前世の記憶を持っていると。
それを総称して、転生者と呼んでいるんだね?」
「ええ、ですが、金目を持っているか持っていないかは、神様に会ったか否かというのが話の大前提になります」
成程、其処でその変な謎を出してくると。
ええ、絶対に解こうとしない方がいいですよ。
「じゃないと私みたいに大変な目に遭います」
「あはは、参考にしとくよ……。
さて、それが理解出来たことだし、俺からも話さないとね」
「……?」
何だろう、この話の続きなら、世界の謎に関わることだろうが、彼が知っているとは思えない。
「“Project A to B”と言うのは知っているかな?」
「いえ、何ですかそれ」
聞いたことがない、そんなことは原作には出て来ていないのだから、それに私が興味無さそうなことだし。
「……多々良が追っていた案件でな」
「多々良が……!」
「そうか、本当に知らないのか、なら話さねばな。
カジキと多々良は言わば公安の双璧でな、黄金の時代さ……そんな多々良が追っていた案件。
井ノ原研究社、裏では何らかの人体実験をしていたみたいでね、永遠の命やらなんやらを実現しようとしていたらしい」
「それが転生者と、何が関係が」
「被験者」
嫌な予感がした、真逆、被験者に転生者が。
「2人、金目の人間が居たみたいだな、戸籍は無いが、噂話だよ」
そして史軍の金が流れていた場所が其処だ、と彼は続ける。
じゃあ、史軍は転生者と繋がっていたということなのだろう。
……待て、じゃあ神様が言っていた、初期の分岐点で、最悪の事態に陥らなかったのは、私が金目だと言うことがバレて居なかったから。
もしバレていたら、言わずもがな計画は破綻、死傷者は倍の人数に跳ね上がり、私は実験の被検体になるということ、私は顔が青ざめる。
或る意味奇跡だ。
「本当に君の存在がバレなくて良かったよ、いや、バレるのが失踪後で良かったよ」
「ええ、本当に…………」
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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» さち様いつもありがとうございます!出会っちゃいましたね、2人……。そう言って頂けるとこちらも励みになります、改めてありがとうございました!! (2019年10月5日 21時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
さち - 何度も読みに来ちゃいます。おもしろいです。ヒロとゼロの邂逅。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年10月4日 19時) (レス) id: 5f335610e5 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» さち様いつもありがとうございます!出ましたね高明さん(笑)これからも頑張って参りますのでよろしくお願いします!! (2019年9月10日 17時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。高明さん出てきましたね。続きが楽しみでしかたないです。よろしくお願いします。 (2019年9月10日 12時) (レス) id: a4eca54f61 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» 水城様!いつもありがとうございます!はい、更新頑張らせて頂きますので、是非とも今後も楽しみにして頂ければと思います!改めて閲覧及びコメントありがとうございました! (2019年9月8日 19時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2019年9月6日 18時