252 手掛 ページ12
side萩原
「伊達ー、こんなの手掛かりも何も無いんじゃあ探せないだろー」
何故か空気の張った喫煙所に妙に間延びした俺の声がよく目立つ、伊達はあのなぁ、とジト目で返してきた。
「それを今から探しに行くんだろ?」
「だからってよ、このシロサギの目撃情報だって他より全然少ないのにさ」
実際そうだ、普通の詐欺師の目撃情報ならとまではいかないが、大体なら手に入るのに此奴だけは如何しても何も分からない。
何か手掛かりが1つでもあれば糸口が見えてきそうなのだが、と思いつつ溜息を吐く。
「お前なぁ」
「実際そうだろ。
あの鋭い松田が何にも反応して無ェんだし」
「ケッ」
苦笑いしていると松田の吐いた煙草の匂いが俺に回ってくる、煙草が吸いたくなる、いい加減止めないとなぁと思いながら俺も取り出した。
「お前さっきも煙草吸ってたろ、吸いすぎんのは良くないってこら萩原お前もか」
「じんぺーちゃん吸ってたら俺も吸いたくなってきた」
「じんぺーちゃん言うな」
「お前ら未だ若いんだから……」
「そういうお前も、もう直ぐ既婚者か」
羨ましいと零すと、伊達は目を横にやって頭を掻き始めた。
「うっせー」
「ああー、いいなぁー、俺にも巴ちゃんみたいな天女が現れてくんねーかな」
「アホか」
未だ14だぞ、と言う松田をスルーして煙草に火をつけた、伊達は巴ちゃん?と呟きながら頭を傾けていた。
「例のお嬢ちゃんのことか?」
「そっか、伊達は余り知らないのか」
説明してなかったのか、あの時既に酔ってたからなぁ、記憶無いけど。
命の恩人だよ、と彼女のことについて説明すると、興味を持った様でへぇー、と、
「そんなら俺もお礼しに行かないとな」
「駄目だよ、巴ちゃんは人が余り好きじゃあないから」
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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» わざわざありがとうございます!そうですね、この後また団子を食べている描写があるので十二分よりかは十分とかの方が良いかもです、本当にありがとうございます! (2019年8月30日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾 - 度々すみません!「267 団子」の一行目の《十分》が《十二分》になってます。間違い……なのかな?と思ってコメントさせてもらいました。更新お疲れ様です! (2019年8月29日 9時) (レス) id: fd3bd08589 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» 閲覧及びコメントありがとうございます!ありがとうございます、本当に内容はそんなに進んでないんですけどね(笑)とても励みになります、頑張りますので是非ともよろしくお願いします!! (2019年8月28日 15時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾 - 更新お疲れ様です。もうなんか、更新速度が速すぎて……。本当に尊敬します。内容も面白いですし。これからも頑張ってくださいね。*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* (2019年8月28日 12時) (レス) id: fd3bd08589 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» 閲覧及びコメント毎度ありがとうございます!!本当に励みになります、度々ありがとうございます!!頑張ろうと思いますので、是非とも宜しくお願いします!! (2019年8月23日 21時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2019年8月15日 23時