260 御話 ページ20
「…………へぇ、その為に態々出向いてくれたのか」
ことのあらましを話すと、長官はうんうんと頷いた。
「はい、巴ちゃんに連絡をして貰おうとは思いましたが繋がらなかったので」
実際そうだった、二度寝でもしているのかと思ったので無理に起こす必要は無いだろうと思い着信はしつこくしなかったのだ。
それを伝えると彼は確かに、と苦笑していたが、一方で不思議そうな顔もしていた。
「成程なぁー、それは早めに報告してもらわないと困るわ」
「はい、ですのでこうやってお時間を頂戴し向かうことにさせて頂きました」
「うん、態々ありがとう。
でもね、可笑しな点が幾つかあるんだよね」
頭の上にクエッションマークを浮かべて何だろうと思案する俺達に彼は言葉を続けた。
「今まで巴ちゃんが救ってきた警察官の命は5人、そのうちの3人が君達なんだけどね。
巴ちゃんは責任感が強いから、救出する日に二度寝するとは思えないんだよね」
それもそうだ、なら何故電話に出なかったのだろう。
「それに二度寝していたとなるとあの鳩も、話を聞く限りそんなに上手く対処出来ないだろうし」
巴ちゃんなら、途中で別件の仕事が来ても命が掛かってるって分かってるんなら電話に出ないこともないだろうし。
てことは、彼女は今家に居ない上、あの事故現場の近くには必ず居たと続ける彼に相槌を打つ、其処で俺はある疑問が生まれた。
「……じゃあ、巴は何処に居たのでしょう」
「うーん、其処までは」
と、此処で俺の携帯が鳴る、切ろうとすると其処には巴の文字があった。
「すみません出て来ます」
「巴ちゃんなら此処で出ていいよ」
話したいこともあるし、と続ける彼に一言断りを入れてスピーカーにして話し出した、巴ちゃん、と呼び掛けると、携帯の向こうからは知らない声が聞こえた。
「萩原研二さんですね?」
「?
はい、そうですが」
「失礼致しました、私米花総合病院の吉松と申します」
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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» わざわざありがとうございます!そうですね、この後また団子を食べている描写があるので十二分よりかは十分とかの方が良いかもです、本当にありがとうございます! (2019年8月30日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾 - 度々すみません!「267 団子」の一行目の《十分》が《十二分》になってます。間違い……なのかな?と思ってコメントさせてもらいました。更新お疲れ様です! (2019年8月29日 9時) (レス) id: fd3bd08589 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» 閲覧及びコメントありがとうございます!ありがとうございます、本当に内容はそんなに進んでないんですけどね(笑)とても励みになります、頑張りますので是非ともよろしくお願いします!! (2019年8月28日 15時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾 - 更新お疲れ様です。もうなんか、更新速度が速すぎて……。本当に尊敬します。内容も面白いですし。これからも頑張ってくださいね。*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* (2019年8月28日 12時) (レス) id: fd3bd08589 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» 閲覧及びコメント毎度ありがとうございます!!本当に励みになります、度々ありがとうございます!!頑張ろうと思いますので、是非とも宜しくお願いします!! (2019年8月23日 21時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2019年8月15日 23時