音を乗せる 【名探偵コナン】

147 護身 ページ4

「私は良いんですよ、自分の身くらい自分で守れますし、鳥山さんも居ます」


というか鳥山さんさえいてくれれば、もう負ける気がしない。


肝心の彼は私の横で木の実から作られた例のケーキを美味しそうに啄ばんでいる、何時から私の家はこんなに和やかになったのだろうか。


「護身術使えるの？」


「剣術と多少拳銃が使える程度ですかね」


刀さえあれば軽くぶちのめせることを伝えると、食べ終わったらしく、御馳走さんと律儀にも言ってくれるので、お粗末様でした、と言っておいた。


私も食べ終わったので食器に水を付けていると、又質問される。


「……他に武術は？」


「特に。


あ、でも最近じゃあパルクールも出来るようになりました」


これは本当だ、如何やらこれは普通に念じれば発動可能らしく、筋肉とかの問題では無かったのだ。


パルクールがこれなので、では剣術では如何なるのだろうかと思い試してみると、殊の外上手くいった、今まで訓練してきたものは更に経験値となって相手の行動分析等で役に立っている。


「何を目指してんの……」


「自分でもよく分かりませんね」


「へー、そっか、てことは近接型の格闘が出来ないんだ」


「そうなりますね」


「ふーん、そっかー……」


そう言うと何か真面目な表情で考え込みだす、如何したのかと聞くと、家の中でリラックスしている時に捕まえてしまえば私は抵抗できないのではと言われた。


「実行しようとした瞬間にぶっ飛ばそうか」


「巴ちゃん図星なんだ」

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