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127 語掛 ページ33

side諸伏 景光


俺は兄さんがこんな声を出して泣くなんて全く知らなかった、彼女を見ると、罪悪感に押し潰されそうな表情で目を逸らすロブロイが居た。


「……兄さん」


『他に、彼女は何か言っていませんでしたか……?


辛いとか、苦しいとか、何も言っていませんでしたか……!?』


「……いや、」


と、此処で俺は言葉を止めた。


彼女は話したそうに画面をずっと見ていた、態々俺に頼むということは、何か理由があるのだろう。


俺は目の前で青になった信号を確認してアクセルを踏む。


「……ごめんって、言ってた」


「……!」


『…………』


「……兄さん?」


『景光、貴方今車に乗って通話しているのですよね』


「え、嗚呼、うん」


『ということは家に帰ってから連絡していない貴方は、急ぎで私にこのことを話そうとしていたのでしょう。


ですが内容はそれだけ、貴方は急いでいる様子も無い様子だ。


……もしかしなくても、彼女は其処に居るんでしょうか』


「……!?」


「兄さん、何で……」


そう聞くが、兄さんは返答しなかった。


少し間があって、兄は優しい口調で、


『……巴ちゃん』


「っ…………」


『この3年、私はずっと巴ちゃんを探し続けました、学校にも行っていないらしいじゃないですか。


あれだけ人付き合いは大切だとカジキと言った筈なのに……』


「…………」


『私は貴方を引き取る心算だった、可愛くて可愛くて仕方ない貴方を独りにさせるなんて出来ない。


それなのに貴方は真っ先に死ぬことを選んだ。


私は、悔しくて堪らないのです。


幾ら貴方を守る為であっても、貴方が、あの勇敢なカジキの娘であることを捨てなければならないなんて、この国は非情にも程がある』

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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 氷狐さん» 閲覧及びコメントありがとうございます!そうですよ!本来主人公は軽くオタってる設定なので、是非SCPも知って頂けたらなと思い出させて頂きました!気づいて頂けて嬉しいです、本当にありがとうございました! (2019年8月4日 9時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» 閲覧及びコメントありがとうございます!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2019年8月4日 9時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
氷狐 - 途切れてしまいすみません!「先の無い扉」ですか?とても感動しました! (2019年8月4日 3時) (レス) id: 43c698ce3f (このIDを非表示/違反報告)
氷狐 - すみません!100 希望 のときの『幸運を。死に行く者より、敬礼を』ってSCPのSCPー1983 (2019年8月4日 2時) (レス) id: 43c698ce3f (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年8月4日 1時) (レス) id: 8b5b932439 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2019年7月28日 22時

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