きっとまた逢える 2 (ページ7)

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微妙に変わった空気を、吹き飛ばすかのように。

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ユウさんは、ローテーブルの上に置きっ放しにしていた、私が二日前にレンタルしたまま見ていなかったDVDを手に取る。

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ユ「これ、もう見た？」

「ううん、まだ」

ユ「じゃあ、ビールでも飲みながら一緒に見ようか？」

「今からもう飲むの？」

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驚いて壁にかかった時計を見ても、まだ夕方と呼ぶには早過ぎる。

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ユ「たまにはいいんじゃない？笑」

「うん…そうだね。ちょっと待ってて、ビール取ってくる」

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簡単なおつまみでも、出したかったんだけど。

ここ最近は残業で遅くて料理もしていなかったし、櫻井さんの部屋からの帰りにスーパーに寄る気持ちの余裕なんて、なかったから。

冷蔵庫の中には、食材と呼べる物なんて何も入っていなかった。

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だから私は、仕方なくポテトチップスの袋を一つ取って、ビールとグラスをトレイに乗せる。

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ユウさんがリモコンでDVDを再生しながら、二人掛けの少し窮屈なソファに座り。

私はその隣に腰かけてユウさんにグラスを渡し、そこへビールを注いだ。

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「ごめんね。買い物に行けなくて、何もないの」

乾杯をした後、ポテトチップスの袋を開けながら、私がそう言うと。

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ユ「珍しいね。いいよ、別に。晩飯は外に食いに行こうか」

「いいの？」

ユ「そりゃあ俺はAのメシの方がいいけどさ。笑」

「じゃあ」

ユ「でも、別にメシのために帰ってきてるわけじゃないんだから。…俺はAに会いたいから帰ってきてんの」

「…うん」

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ユウさんは、優しく微笑んで。

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ユ「おいで」

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私のグラスを揺らさないように、左手で私を抱き寄せた。