きっとまた逢える 2 (ページ19)

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57 思春期の少女みたいにページ19

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みんなと別れた後、私はユウさんと二人で、私の部屋へと戻った。

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今まで、ユウさんがうちに泊まりに来た時は、必ず私のこの狭いベッドで体を寄せ合って眠っていたんだけど。

もし今そうしてしまったら、私はもう、さっきみたいには拒めないと思った。

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再びユウさんに求められたりしたら、きっと私は流されてしまう。

ユウさんのことを、嫌いになったわけじゃないから。

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ただただ、本当にどうしたらいいのか、わからなかった。

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シャワーを浴びて、出て来たユウさんは。

クローゼットの中に入れっぱなしの、ほぼ母が上京してきた時にしか使われない来客用の布団を出し、今日はここで寝るから、と言った。

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今まで、そんなことをしたことがなくて躊躇う私に、

ユ「今日Aと一緒に寝たら、俺、多分我慢できないからね。笑」

と言って笑い、ベッドの隣にその布団を敷いた。

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「…ごめんなさい」

ユ「こんなことで謝んなよ。何か俺、このためだけに大阪から来たみたいじゃないの。笑」

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嘘をついた申し訳なさでいっぱいになったけど、でも、それ以上にすごくホッとしてしまった自分が嫌になる。

ユウさんの規則正しい寝息が聞こえてきても、私は自己嫌悪に苛まれて眠れなかった。

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翌日、ユウさんは大阪へと帰って行き、またそれから元の日常が訪れる。

頭の中は櫻井さんのことでいっぱいだったけど、彼からはそれ以来、音沙汰はなかった。

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ああ、やっぱりあれは彼にとっては『一晩の恋』だったに違いない、忘れなくちゃ、と自分に言い聞かせてみたり。

ううん、きっと今日こそ何か連絡があるかもしれない、と思ってみたり。

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まるで、思春期の少女が初めて恋を覚えたかのように、私の心の中は四六時中コロコロと形を変えた。

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二週間ほど経って、私はマキと二人で飲むことになった。

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マキに相談したくてたまらなかった私は、待ち合わせた小さなレストランバーに、予定よりも早く着いてしまう。

私はカウンターで一人、ビールを飲みながらマキを待つことにした。

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スマホを弄りながら時間を潰していると、マキから急用で行けなくなったという連絡が入る。

突然、ぽっかりと空いてしまった時間と、自分でも持て余し気味のこの感情を、どうしたものかと考えて思わず溜め息を一つついた時。

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「ねぇ」

背後から、声をかけられた。