きっとまた逢える 2 (ページ11)

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49 どうしようページ11

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マキから居酒屋だと聞いていたそのお店は、一見ちょっと小洒落たごく普通の居酒屋っていう雰囲気だったけど。

実はお料理のメニューがとても豊富な多国籍料理のお店で、どれも美味しくて、私達は舌鼓を打つ。

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ユ「ねぇ、タカオくん来ないの？」

マ「今日は呼んでないけど」

ユ「そっか、残念。…元気？」

マ「ウザいくらい元気。笑呼ぶ？」

ユ「お！呼んでよ！久しぶりに一緒に飲みたいな」

マ「ウザいけどいい？笑」

ユ「いいよ。笑」

マ「知らないよ？笑」

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そう言ってマキは左手でビールのグラスを掴んだまま、タカオさんに宛てて器用に右手でスマホを操作してメールを打つ。

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今日、デートに出かけようとした時にかかってきた、マキからの電話。

ヒカリちゃんと一緒に、これから三人で飲まないか、という誘いだった。

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私が、ユウさんが帰って来てるから、と断わってる最中に、ユウさん自身が俺も行く、と言い出して。

電話の向こうで「ユウさんに会ってみたい！！」と鼻息荒く言うヒカリちゃんの強い要望もあって、私達はここへやって来た。

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ん、だけど…

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ヒカリちゃんが、マキさんもAさんも彼と一緒だなんてズルい、私だけ一人なんてヤダ、なんて。

頬っぺたをピンクに染めて、可愛らしく駄々を捏ね始めて。

ハイハイ、翔くんね、と、またマキはビールを飲みながら、片手でスマホを操作する。

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マ「あの人、多分無理だと思うよ？…ま、タカオに一応言ってはみるけど」

ヒ「キャー！！嬉しい！！だからマキさん好き！！」

マ「だからかよ！笑」

ユ「え？オトコ呼ぶの？」

ヒ「はい！！すっっっごく素敵な人なんです！！」

ユ「へぇ。じゃ、おっさん達は二人で隅で飲んでるよ」

ヒ「おっさんだなんて！ユウイチさんは全然素敵です！！」

ユ「全然素敵、って…笑」

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どうしよう。どうしよう。どうしよう。

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突然、櫻井さんの名前を聞いて、緊張で体が強ばる。

昨日、私が櫻井さんと会ってたことも、今朝までずっと一緒にいたことも、マキは知らない。

呼ばないで、なんて言えるわけがなかった。

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来ませんように。

櫻井さんが、来ませんように…！

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でも。

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願いも虚しく、タカオさんと一緒に姿を現したのは。

紛れも無く、数時間前まで私と一緒にいた櫻井さんだった。