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ゴールとランクと帰らないあいつ ページ28

サカゲ視点
………ライドが遅い。
一緒にあの特待生と、金髪のでかい…サブノックという悪魔も帰ってこない。
「ライ君、帰ってこないなぁ…」
キクが心配そうに言っている。
それもそのはず、思えば確かに他の生徒を抜かして行く過程でライドも特待生もサブノックも見たことがなかったのだ。
もう他の生徒は全員ゴールまで着いているのに、あの3人だけは気配も見せずにいる。
カルエゴは呆れた顔をして何やら手に持っているノートに手を翳し、それを見た主席のアスモデウスが抗議しているようだった。
というか、さっきの天の紙の悪魔、あの悪魔はアブノーマルクラスではないし、ゴール地点にも居ない。
何故あの場所に居た…?
手にメモ帳を持っていたし、アブノーマルクラスの飛行試験の様子を見ていたのだろうか。
だとしたら、慎重すぎるが………
…キクがムッとしたような様子だ。
多分ライドが帰ってこないからだろう。
迎えに行くつもりなのか、羽を広げようとしたので「やめとけ」と止める。
するとキクは更にムッとした表情で頬を膨らませたためやんわりと宥めた。
そういえば、自分のランクを見ていなかったな。
適当に梟のポケットに手を突っ込んで手に当たった物を適当にポケットから出した。
「……ダレス………?」
いや、確かにダレスだ。
梟を腕に乗せていた担任のカルエゴも驚いた表情が見て取れた。
「今年は一年生のダレスが既に3人も…」とぶつぶつと何か言っている。
まぁでも、これで親からランクがどうので叱られる事は無くなった。
「…ええ!サカゲ君もダレスか〜。なんか特別感無いなぁ。」
それを言いたいのは俺の方だが、と心の中でツッコミを入れ、ややしょんぼりとしているキクを「一着ってだけで十分凄いでしょ」と簡単に煽てた。
「えへへ〜、そうかなぁ〜?」
…分かりやす過ぎる。
最初から思っていたが、キクは無防備過ぎる。
魔界はどんな奴が居るか分からないのに、コロコロと感情のままに表情を変える。
そんなキクに呆れていると、ようやくライドがゴールしたようだった。
だが様子がおかしく、羽はかなり小さくて首をガックリと落としている。
気を失っている…?
キクが声をかけるとそのまま倒れてしまった。
驚いているキクとクラスメイトを「落ち着け、傷は無い。」と宥め、カルエゴから許可を貰いそのままキクと保健室に運んだ。
ライドの目が覚めたら詳しく話を聞こう。

ライ君遅くない??→←いや、どこ逝くねーーん



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氷鬼 - ご意見ありがとうございます!やり方を模索してきます! (2021年6月19日 16時) (レス) id: 08c92f6113 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - わかり次第最初の方に入れさせていただきます! (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - すみません画像の入れ方がわからなくて… (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年6月16日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:氷鬼ーひょうきー & 水無月の菊&境影 | 作成日時:2021年4月26日 17時

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