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アブノーマルメンバーに容赦ない ページ24

サカゲ視点

今日はクラス発表があるとキクから聞いた。

くだらない結果だとわかっているのに、耳の奥に心臓の早い鼓動が響いた。

期待して、結果が出て、がっくりと肩を落とすのは明確だと言うのに。

……どうやらキクが先に来ていたみたいだ。

輝く瞳でまじまじと自分の名前を探している。

俺も自分の名前を探さなければ…そして掲示板に素早く目を移した瞬間、

「アブノーマル!?」

うるさい……

その声の元は聞いてすぐにわかった。

キクの物だった。

そうか。クラス、離れちゃうのか。

未だ警戒しているとはいえ、折角出来た、初めての友達なのに。

無意識に眉間にしわを寄せていた。

そしてまた、今度はゆっくり掲示板に目を移した。

先にCクラスから名前を探し、B、A、ざっくり目を移していく。

「…あれ…?無い……」

検討が付くクラスを見て行ったのに、自分の名前が見当たらない。

では、自分のクラスはDか。

更にDクラスに目を移したが、やはり自分の名前が無い……?

いつの間にか心臓が破裂しそうなくらい音を立てている。

首筋に汗が伝い、ごくりと唾を呑んだ。

これは、後悔や不安から来た物ではない。

そして問題児クラスに目を移した。

一度は目を疑ったが、確かにあった。

ヴルガ・サカゲという名前が、そこには確かに刻まれていた。

今の自分の瞳は、先程のキクよりも輝いていたのだろうか。

「ライ君、サカゲ君!一緒にアブノーマルクラス行こ〜!」

多分横に居たライドは、自分と同じ感情だろうな。

この状況を正しく把握しているのはキクだけだ。

気付いたらもうアブノーマルクラスだ。

最初は足元ばかり見ていたが、やはり気になって顔を少し上げる。

「あれが噂の特待生……」

無意識に呟くと、キクの顔がさっきよりぱあっと明るくなりこう言う。

「イルマ君、かっこいいよね……!!」

「…あぁ。」

適当に返事をしたが、今はあのイルマとやらがかっこいいよりも気になって仕方がない。

隣に居る背の高い白髪の方が強そうで賢そうで、よっぽど特待生に相応しいと思ったが…

…何者なんだ。

そう考えているうちにキクがズカズカとど真ん中の席に行くもんだから、盾が居なくなって困ってしまった。

「ら、ライド………」

やむを得ず後ろを向いてそうライドに声をかけると、

「…知らん。」

全てを諦めたような清々しい笑顔で匙を投げた。

だから仕方なくライドの手を引っ張りキクに着いていくしか無かった。

……疲れる。

うわぁ〜知ってた☆→←わくわくクラス発表!



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氷鬼 - ご意見ありがとうございます!やり方を模索してきます! (2021年6月19日 16時) (レス) id: 08c92f6113 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - わかり次第最初の方に入れさせていただきます! (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - すみません画像の入れ方がわからなくて… (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年6月16日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:氷鬼ーひょうきー & 水無月の菊&境影 | 作成日時:2021年4月26日 17時

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