最初で失敗 ページ19
⁇?視点
道に迷いながらもなんとかバビルスに辿り着いた。
外見は親に無理矢理行かせられた入学式の時から全く変わっていない。
しかし自分の気持ちは何故だか清々しく、この学校で暴れてやろうという訳の分からない余裕に満ちていた。
入学式の時の気持ちと大違いだ。
バビルスに入学したんだから、悪魔らしく、アブノーマルに居よう。
と言ってもランクはアレフと飛行レース前からとっくに決まっていたし、同じクラスの奴からしたら自分は「知らない悪魔」な訳だ。
少なからず学校内でのいざこざは覚悟しておいた方がいいだろうな。
そして学校内の光景も入学式の時から変わっていなかった。
相変わらず血気盛んな悪魔ばかりで、入って早々に喧嘩を目撃した。
しかしあんなに暴言を吐いて自分が上だと殴り合っているのに、生徒会が目の前に居たら途端に縮こまるのだから、この喧嘩も面白いとさえ思える。
そんな事を考えながら、静かに入るのは2度目となる教室へと入った。
とりあえず荷物を適当な所に置いて席に座ったが、やはり来たことが入学式以来だったからか、どうも落ち着かない。
授業が始まるまであと5分あるし、今の内にトイレを済ませておこうと、入った時と同じように、静かに教室を出た。
その時だった。
「あ''ッ！？どいてどいて〜〜〜！！！」
焦ったような、困ったような声が耳に届き、反射的に振り向いた瞬間、額に痛みが走った。
「え」
走ってた奴とぶつかった。
ぶつかった反動で尻もちをつき、何が起こったのか分からず、目がそのままぐるりと回りとうとう地面に寝転がるような形で倒れてしまった。
相当強くぶつかったのだろう、のぼせた時のように視界が暗くなったが、なんとか意識は保ったみたいだ。
「いっ、た………」
人とぶつかるなんてよくある事かもしれないけど、割と凹む…
ぶつかった奴は急いでいたのかそのまま走って行ってしまったし、周りの奴は皆引いてる目で自分を見てきた。
「(最悪…)」
まだ頭と腰は痛いし、恥ずかしいし、やっぱりこうなるから最初から家にいた方が………
顔を真っ赤にして後悔してる自分は客観的に見たら更に恥なんだろうと思い更に後悔する。
「…ねぇ、大丈夫？」
その声と同時に手が差し伸べられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷鬼 - ご意見ありがとうございます！やり方を模索してきます！ (2021年6月19日 16時) (
レス) id: 08c92f6113 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - わかり次第最初の方に入れさせていただきます！ (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - すみません画像の入れ方がわからなくて… (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年6月16日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷鬼ーひょうきー & 水無月の菊&境影 | 作成日時：2021年4月26日 17時
