噂好きな悪魔 ページ18
⁇?視点
「ぁ''……」
ピピピピ、ピピピピと耳障りな高い音で鳴るアラームに意識を引きずり戻される。
こんな最悪な目覚めをもう何回体験したか、今日は目覚めだけでなくこの日も最悪になることだろう。
起きてから真っ先に考えるのは学校の事だからだ。
''バビルス''というよく聞く名前の悪魔学校。
自分はこの学校に入学してしまったのか。
「(なんでこんな事に………)」
後悔してもしきれない拭えない不安と不満と緊張が最近ずっと体に纏わりついて、汗をかいて冷たくなった指先から心臓まで蝕まれていくようだった。
不登校に学校に行けというのは、本人からしたら酷すぎる現実だ。
逃げ出したいと思っても、忘れたいと思っても、視界に広がる世界や感覚が''それ''を現実だと確信に変えてしまうのだから、困ったものだ。
中学からずっと、学校に行けなかった。
行けば虐げられ、行かなければ甘えだと言われる。
家に居てもいいという言葉以外に欲しいものは要らなかった。
2年生の頃から卒業まで、体の中のスイッチが壊れたみたいに、動かず飲まず食わず、ベットの中でうずくまる日々を過ごした。
それが今、無理矢理覆されている。
どんな学校なんだろうか。
また中学と同じ日々を過ごすことになるかも。
不安も不満も緊張も、もう何も考えない事にした。
「……どうにでもなれ。」
寝起きの少し低くなった声で呟いた。
でも微かな光が見えた気がした。
こんな状況になってまで、自分はその光を信じようとしてる。
信じないとやっていけないからだろうな。
勢いよく起き上がり、服を着替えた。
そういえば…ついこの間、使い魔召喚をしたそうだ。
元々やる気なんてさらさら無かったけど。
後は謎に包まれた特待生が居るとか、なんとかって悪魔が生徒会に入るって暴走しまくってるとか、人間って噂が流れてる悪魔が居るとか………
「へぇ…噂……」
その噂という言葉は、自分らの一家にとって凄く興味を唆るワードなのだ。
本当かは分からないけど、
「やってみる価値はありそうだな。」
丁度支度も終わった。
どんな悪魔なんだろうな。
……楽しみだな。
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氷鬼 - ご意見ありがとうございます！やり方を模索してきます！ (2021年6月19日 16時) (
レス) id: 08c92f6113 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - わかり次第最初の方に入れさせていただきます！ (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
きくお - すみません画像の入れ方がわからなくて… (2021年6月16日 20時) (レス) id: 36299c86b0 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年6月16日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷鬼ーひょうきー & 水無月の菊&境影 | 作成日時：2021年4月26日 17時
