もう一人の同期4 (ページ8)

今日:95 hit、昨日:417 hit、合計:46,317 hit

157 ページ8

・

『あなたのお姉さん

否宮野明美さんはライの彼女らしいじゃない』

シュウ君の今の彼女で、彼女も組織の人間。

志「一体何者なの？

私達の事をバラして組織から消すつもり？」

『安心して。私はあなた達の味方よ』

志「信用出来るわけないじゃない」

内ポケットに閉まってある警察手帳を取り出す。

『私は警察庁公安部の人間』

志「それ私に言っていいの？

ここで大声出してバラす事だって出来るのよ」

『そんな事あなたに出来ない。それはお互い様』

彼女の正体を知っていて、彼女も私の正体を知っている。

彼女は正真正銘味方。

『お姉さんを助けたくないの？』

志「助けたいに決まってる …

でも私にお姉ちゃんを救う事は出来ない、」

『最初から決めつけてどうするの？

出来るか出来ないかはやってみないと分からない』

驚きながらも私の目を見つめる。

『本当にそれでいいの … ？』

瞳が揺らいでて、迷っているのだろう。

志「お姉ちゃんを助けてほしいっ」

目には涙が浮かんでいて、本来の素の姿な気がする。

『分かった。私は明後日アメリカに行く

長期任務だから数年は帰って来れないけど、』

警察手帳のメモ部分を破り、ある数字を書く。

『これ私のアドレスと電話番号

何か合ったらいつでも連絡してね』

志「えぇ」

『私はオーロラじゃなくてAA 』

志「 Aさんね。Aさんは優しいのね」

私は優しくなんかない。

『もうこの手は黒に染まり切っているんだから』

悲しそうな顔をし、私の手を見つめる。

志「そう … でも無理しないでね」

『ふふ。ありがとう』

話を聞けば、志保ちゃんは18歳とのこと。

志「私の前では素でいてちょうだいね

私もあなたといると素で話せるから …… 」

『ふふ。分かった』

出来るだけ長期任務を早めに終わらせないといけない。

『志保ちゃん。気を付けてね』

志「 Aさんも」