もう一人の同期4 (ページ42)

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蘭ちゃんは体が動けずにいて、私も驚きのあまりその場から動けないでいる。

「 Hey, hurry up!Jump in!(おい!何してる早く乗れ!)

He must be the serial killer!(そいつはきっと例の通り魔だ!) 」

シュウ君は通り魔なんかじゃない。

「 Shit!(くそっ!) 」

蘭「あ … ちょっ」

タクシーの運転手は物凄いスピードでその場を離れた。

赤「日本人か？日本人かと聞いているんだ」

蘭「あ、はい！」

『あなたも日本人なんですか？』

赤「ああ。怪しい男を見なかったか？」

「『え？』」

蘭「い、いえ別に誰も」

「 Did you find him, sir?(見つかりましたか?) 」

彼もFBIの方なのか。

赤「 No. I found only a tourist.(いや。いたのは観光客)

guess he hasn't been to this street.(どうやらこの通りには来てないようだ) 」

もしかしてベルモットを探している？

赤「 The gunfight against us excited the beast.(我々と一戦交えて興奮したあの野獣が)

He couldn't have gone without catching her.(こんな獲物を逃すわけないからな) 」

『誰かを探しているんですか？』

赤「お前らが知る必要ない … とにかくここは危険だ」

シュウ君は私と蘭ちゃんの腕を掴んだ。

赤「あの角を左に曲がれば表通りに出る」

『でもまだ、』

蘭「連れをここで待ってるんです！

わ、わたしと同じ高一の男の子で」

赤「じゃあ君達とその連れにもう一度だけ言う

消えろ！この場(エリア)から今すぐに！」

そう言うシュウ君からは多大なる殺気を感じた。