もう一人の同期4 (ページ37)

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有「この劇団の座長と知り合いでね、陣中見舞いするって

言ったら簡単にチケットを用意してくれたらしいわよ」

「 She maybe(あら、彼女もしかして) 」

ベ「 Yes, She is.(ええ、そうよ)

the lady detective on the air(お茶の間で大人気の女探偵) 」

「「 Oh, Night Baroness!(闇の男爵夫人!) 」」

「ナイトバロニス？」

新「母さんが米国(こっち)でそう呼ばれてんだよ！

「闇の男爵(ナイトバロン)」の作者工藤優作の妻だからってな！」

優作さんも元気にしてるのだろうか。

新「母さん、前に米国(こっち)のTVの特捜番組の

ゲストに推理作家の妻として出た事があって、」

有希子さんが話した推理が的中して犯人が捕まり、女探偵として評判になったらしい。

「へー」

新「その推理は毎朝父さんが新聞見ながらブツブツ

言ってるのをそのまんま話しただけだろーけどな」

「 So, are they your children?(じゃあその二人はあなたの子供?) 」

有「 Yes, he is. But she isn't(彼はそうだけど彼女は娘じゃないわ)

could be my daughter in law.(「未来の」がつくかもしれないけどね) 」

高校生の恋愛って初々しくて可愛らしい。

「 How nice!(まぁステキ!) 」

「 Oh, No. I expected Night Baroness to tell us(あらあら、てっきり例の奇妙な贈り物の謎を解くために)

what the weird gift would mean.(闇の男爵夫人が来てくれたと思ったのに) 」

奇妙な贈り物？

「 Now, she is just dropping in with two kids(子連れで楽屋に冷やかしに来ただけなんて)

It's disappointing(がっかりだわ) 」

新「奇妙な贈り物？」

ベ「三日前にこの劇団宛に贈り物が届いたのよ！

金色のスプレーでコーティングされた林檎が」

林檎がこの劇団宛に届いた？

ベ「動物の血で書かれた

「最も美しい女性(ひと)へ」っていうメッセージと共にね」

だからこの楽屋に入った瞬間雰囲気が暗かったのか。