もう一人の同期4 (ページ23)

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ベ「あなたの名前はガルシア・ルエムよ」

『ルエムね。ベルモットの事は何て呼べばいいかしら』

ベルモットの社員証を見ると、

『デイビス・エレナ』

ベ「私の事はエレナって呼んでちょうだい」

『そもそもそんな簡単に手に入れるものなの？』

情報局という事もあり、ガードが厳しいはず。

ベ「大丈夫よ。生きて帰れるか分からないけど」

『生きて帰るに決まってるじゃない』

皆を残して先に死ぬなんてそんな事はできない。

ベ「 Angelには大切な人がいるみたいね

… 私にはそんな人いないんだけどね」

時々見せる悲しげな表情はウソなのか。

それとも本当なのか分からない。

ベ「じゃあ行きましょうか」

死が待ち受けているところへ向かった。

『大きいところね』

日本の警察庁と違って規模が広くて大きい。

ベ「 … 絶対死なないで」

いつもと違って真剣な顔をするベルモット。

『それはお互い様でしょ？』

敵であろうが味方であろうが生身の人間に変わりない。

ケガをすれば誰だって痛い。

『ベルモットにだって自分を大切にする権利がある

この世で自分を一番分かってるのは自分なのよ …… 』

ベ「 Angel …… 」

『誰からも愛されなくていい

でも自分を愛さないと他に誰から愛されるの？』

‘私‘という存在はたった一つしかないのだから。

『 … 私はあなたの事嫌いじゃないけど』

ベルモットを置いて、前へと先に進んだ。

ベ「 I can't kill you after all(私はあなあを殺せない)」

ベルモットが微笑んでいたなんて知る由もない。