いつかすれ違ったとき…… (ページ24)

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23話ページ24

次の日の放課後

私はシゲに小山くんが来てほしいと言っていた事を伝えた。

それで、

｢んじゃ、小山に会いに行ってやるか!｣

と、シゲがその場にいた私と、結衣と、増田くんと、他クラスから教室まで来た手越くんに
呼び掛けた。

｢慶ちゃん!？行くー!!｣

一瞬手越くんから犬の耳と尻尾が見えた気がして、私は目をこすった。

｢…まっすーは？｣

｢……いい。俺寝てるからその間に行ってこい｣

え、行かないんかい(汗)

｢…あっそ。Aちゃん。行こ｣

｢えっ私も行くの？｣

｢結衣ちゃんは…｣

シゲは何かを迷っているようだった。

｢…私も待ってるよ。A行ってきな｣

何故か心配そうな顔をしたシゲ。
手越くんも黙ってるし…

…私だけ知らない事がある…気がする。

｢分かった。手越、Aちゃん。行こっか｣

｢え……うん｣

私とシゲと手越くんは教室を出て、教室には
結衣と増田くんだけになった。

増田くんは寝ようとしてたけど、結衣の一言でピタッと動きを止めた。

｢……貴久、私あんたのこと忘れてない｣