lovely smile like a sunflower.(×ms) (ページ13)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:46,755 hit

＊ページ13

｢シゲ、長湯してると逆上せちゃうよ｣

風呂場の扉の向こうにうっすらと写る影と、聞きなれた声。

ちょっと長居しすぎたかな。

｢もう上がる｣
｢それならいいけど。ここに着替え置いとくから｣
｢ありがとう。ぁ、ねぇまっすー｣
｢んー？なにー？｣

洗濯機に洗濯物を入れているんだろう、影が忙しなく動いている。

｢入ってきなよ。一緒に入ろ｣
｢っ、は、入らないよっ……もう…｣

はは、残念。

最後に軽くシャワーを浴びて扉を開けると、俺の服を持ったまっすーが驚いた表情でこっちを見ていた。

｢し、シゲ…ぁ、これは…｣

気にする素振りを見せずタオルで体などを拭きながら、まっすーに微笑みかけると慌て始める。

俺の予想が外れていないのなら…。

まっすーに一歩近付き、鼻がつきそうな距離で聞いてみる。

｢その服、俺の匂いした？｣

みるみる真っ赤になっていく顔。

やっぱり当たってた。

恥ずかしさからなのか、それとも俺に軽蔑されたと勘違いしているのか、泣きそうな表情で俯いてしまった。

まっすー、と優しく声をかけて、顎に手をかけゆっくりと顔を上げさせる。

不安げに揺れる瞳を見詰めたまま口付けをすると、肩をビクリと揺らし抵抗する素振りを見せたが、大人しく唇を受け入れてくれる。

｢んっ……っ、は…｣

舌を忍び込ませ、ねっとりと舌を絡ませると甘い声が聞こえてくる。

キスに慣れていないと前に聞いたけど、いまだに慣れていないみたいだ。

でも慣れていないなりに一生懸命付いてこようとするから可愛いんだよね。

｢まっすー、風呂は後でにして、部屋行こう｣
｢へっ…やだ、俺汚い…｣
｢軽く風呂には入ってんでしょ？どうせすぐ汗かくんだし、ね？｣
｢っ……｣

嫌そうな顔。

でも観念してくれたのか、小さな声で分かったと言ってくれる。

前に小山に言われたことあるな。

『シゲってまっすーに甘いけどさ、まっすーも大概だよね』

あの時はそうかなって返したけど、今になれば確かにそうかもって思える。

だって不服そうな声なのに、頬は緩んでるんだから。

もう一度唇に口付けをして、まっすーの手を取った。

Will,sweet to each other. fin.