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おかずを買っていくかと車に乗り込むと同時にピコンと通知を知らせる音が鳴る。
いつも遅いくせに今日ははやいな。
"自分の家。シゲ来て"
どうやら今日は姫の部屋らしい。
…姫ってキャラでもないか。
了解と返信をして、車を走らせた。
途中寄ったスーパーで素早く作れそうなものを頭の中でリストアップして、カゴに食材を入れていく。
餃子…は、今度作ってあげよう。
レジを済ませて恋人の住むマンションへと急ぐ。
ちょっと買いすぎたかなと両手のレジ袋を見て思うけど仕方ない。
一応インターホンを鳴らしてから中へ勝手に入ると、とてとてとやって来る愛しい人。
「おかえり、シゲ」
「ただいま」
ふにゃりと笑顔を浮かべて俺を出迎えてくれるまっすー。
靴を脱ぐためにしゃがむと、ふわりと香ってくる匂い。
「まっすー、シャワー浴びたの?」
「うん。汗かいたから」
「汗?」
「部屋の片付けしてた」
「嗚呼、なるほど」
ちょっと甘めの匂い。
まっすーがお気に入りで使っているシャンプーやらボディーソープやらの匂い。
靴を脱いで揃え、顔を上げてまっすーをジッと見つめる。
不思議そうに俺の視線に首を傾げるまっすーの唇に口付けをしようと顔を近付けると、口元を手で押さえられてしまった。
「手洗いうがい、しないとダメ」
「…ふっ、そうだね、ごめん。これ買ってきたからキッチンに広げてて。手洗いうがいしてくるから」
「ん…」
レジ袋を渡して洗面所で手を洗ってうがいをして。
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作者名:佳 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/ke_i_817
作成日時:2018年5月18日 16時