...ねぇ、目を覚まして。もう一度、あの笑顔を見せて──《Season2》 (ページ19)

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19話(118) ページ19

◽小山side◽

小「…もしもし、、」

簡単な帰り支度が済んで一息いれようとしたとき、翔くんからの電話でスマホが震えた。
その電話に出た瞬間翔くんがすごい勢いで話しかけてきた。

翔「小山ｯ！！増田が目を覚ましたぞ！！！……こやま？」

＿＿＿ｯ、

ほんとに、？
夢じゃないよね、？

そう思うと勝手に涙が溢れていく。

その様子をおかしいと思ったのかシゲが近づいてきた。

シ「…どうしたの、こやま…？」

シゲが優しく背中をさすってくれる。

そのおかげかもうこらえきれなくなりその場にうずくまった。

手「…け、ちゃん？」

二人も安心させたいのは山々なんだけど話せる自信がないので俺は通話をスピーカーに切り替えた。

その操作中に見えたであろう俺のスマホ画面によってか二人に緊張が走ったのがわかった。

シ「…もしもし、さくらいくん。まっすーに何かありましたか、？」

その声は少し震えていた。

翔「…シゲか？」

シ「…はぃ」

翔「手越もいる？」

手「いますｯ！」

翔「二人に聞こえてるのかな。二人とも落ち着いて聞いて？いま増田が目を覚ました。今は検査中だから早く病院においで！！」

それを聞いた二人は目を見開いたまま静かに雫を流した。

全員力が抜けてまともに歩けない俺たちは3人で支え合いながら車に乗り込み急いで病院へ向かった。

俺たちの決断は間違ってなかったんだ、

手「…まっすーにオレたちの歌が届いた、
オレ、歌ってよかった…」

本当に手越が歌うって決断してくれてよかった、、
そのおかげで長い間歩んでいた闇い道にようやく光が射した…「奇跡」が起きたんだ。