【A3!】雨、やまないね。【碓氷真澄】

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「ただいまー」



家に帰ると、時刻はもう夜ご飯の時間に。

お母さんもお父さんも仕事だから、
いつも私がご飯を作っている。

………両親が海外の真澄の分も。



「何作ろうかな〜」



冷蔵庫を見ると、
ちょうどアレを作れる材料が揃っていた。



「じゃ、作りますか」



1人でそう呟いて私は料理を作り始めた。





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１時間後。




「完成！」



目の前には、真澄の好きな生春巻き。

私と真澄とで2人分。



「ふふっ、真澄喜んでくれるかな」



ニヤつく顔を抑えながら、
私は2階にあがった。

自分の部屋に入り、
きっともう帰って寝てるだろう真澄を起こそうと試みる。



…あれ？



真澄の部屋の窓を見ると、珍しく電気が消えていた。

いつも、電気を付けたまま寝てるはずなのに。



不思議に思ってると、
ﾋﾟﾛﾘﾝｯとLIMEの通知音。

開くと、真澄からだった。





真澄ごめん、今日から家帰ってこない





………え？



予想外すぎる文面に私は呆然と目を見開く。





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帰ってこない…？

どういうこと？？





理解できない頭を落ち着かせるように、
私は静かに真澄に電話をかけた。



今日から、ってずっとってこと？



なんで？



真澄、何かあったの？




ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ…ﾌﾟﾂｯ




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『A』






真澄の声。





「ど、どうしたの！真澄！」




心配で焦る私の耳に届いたのは、
またもや私の予想を遥かに超えるものだった。






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『俺、劇団に入ることになった』





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「げき…だ、ん？」





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