【A3!】雨、やまないね。【碓氷真澄】

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「真澄！？真澄！！」





真澄の家の玄関を叩く。

中にいるはずなのに、
一向にドアを開けてくれない。






「真澄…？」





ドアノブに手をかけると、
鍵をかけてなかったみたいですんなり開いた。







電気も何も付いてない。






「真澄、いるんだよね…？」





ゆっくりリビングへと向かう。







するとそこには、




「………………………」




ソファにうずくまったままの真澄の姿があった。








「っ！真澄！！」




「……………」






私が声をかけても
真澄は顔をあげるどころか
返事も返してくれない。






そんな真澄の隣に静かに座った。





「…真澄」



そう言って、優しく背中をさする。



しばらくそうしていると、





「……A…｣

「…どうしたの？」




「俺…」

「うん」




微かに真澄の肩が震える。

絞り出すような真澄の声。







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「……俺、監督に、嫌われた」









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「…え？」




「…………………………」



そういったっきり、

再び黙り込む真澄。









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「何があったか…理由、聞かせてくれる？」







優しく声をかけると、
真澄は少しずつ何があったか教えてくれた。









監督と歩いてたら同じ学校の子達と会ったこと。

その子達が監督のことを悪く言ってたこと。

それに怒った真澄がその子達に思わず手を出そうとしたら、

それをかばった監督を間違って叩いてしまったこと。









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「…俺、最低なことした。監督…ごめん」









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